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『裁判官は劣化しているのか』(岡口基一著)

 岡口基一裁判官の『裁判官は劣化しているのか』を読みました。



 とても読みやすい本です。
 裁判官制度を支えていた「徒弟制度」(という表現は使われていません)の崩壊により、裁判所内での経験などの伝授がままならなくなっているという現状は憂うべき状況かと思います。

 その根底には、法科大学院制度を中核とした今時の司法改革の失敗が上げられています。こんなところにも悪影響を及ぼしていたんだと驚きでした。
 とかく裁判所は司法研修所の成績上位者を確保しているから大丈夫なんだということが言われていましたから。

2019年7月13日撮影


 司法試験合格者数の激増に伴い、司法研修所での修習が2年から1年に短縮され、その結果、司法研修所での要件事実教育は放棄されました。
 その結果、裁判官になってから学ぶということになったというだけでなく、それまでは飲みニュケーション(私は飲み会は嫌いです)で要件事実論について大いに議論していたのに(私は議論は好きです)、働き方改革ともあいまって(若者気質もあるんでしょう)、裁判所内での伝授の機会も大きく減りというシステムの崩壊がよくよく伝わってきます。
 何よりも裁判所内で、司法の本質が語られなくなったことが司法の危機的状況を伝えています。

 『最高裁に告ぐ』はこれからです。



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