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「電話を取らない新入社員」まさかの理屈

「重要な仕事ではない」「誰かが出る」


※写真はイメージです(写真=iStock.com/byryo)

新入社員が電話に出ない。そんなとき、どうすればいいのでしょうか。

実際に何人かの新入社員に話を聞いてみると、こんな理由を述べていました。「重要な仕事ではないから」「自分とは関係ない」「忙しくて出られない」「誰か出るでしょう」。先輩からすると気に障るかもしれませんが、ジェネレーションの違いも考えなければいけません。つまり、若い人ほど電話に馴染みがないのです。

言ってしまえば、コミュニケーションの前提条件を共有していない他者を、目の前で相手にしているのです。前提を共有してもらうためには、教育しかありません。電話対応研修を行う際にも、闇雲に「とにかく○コール以内に取れ!」と押し付けるのではなく、電話を取る「意義」を知ってもらうプロセスが必要です。

さらに言うと、電話に出ないのは、「自己肯定感が低い」という理由が考えられます。「重要な仕事ではない」「誰かが出る」と考えてしまうのは、自分が誰かと話すのが面倒だったり、コミュニケーションが怖い、やり取りで失敗することへの不安があるせいで、問題から目をそらす。自信を喪失した際に、やらない理由ばかりを求めてしまった経験は誰にもあるのではないでしょうか。

まず、自己肯定感を高めるには、「誰かの役に立っている」という貢献感が必要です。つまり、電話に出ることなんて大した仕事ではないという思い込みに対し、その電話対応が、仕事として会社に、一緒に働く人たちのためになっているときちんと意義を説明してあげること。度々「ありがとう」と、貢献への感謝の気持ちを言葉にすることも大切です。

また、自己肯定感が落ちているときは、瞬発的な幸福感も必要です。そもそも新生活、配属後の不安もあり、ネガティブになっているかもしれません。そんなときは、ほかのちょっとしたことで成果を出してみるのも手です。例えば5分だけ机を掃除したり、好きなオヤツを用意するような小さなことから始めるといい。

仕事である限り、嫌な思いもするもの。自分とは関係ないのに、嫌な思いをすることもあるでしょう。成果主義の時代に、自分への電話以外に出るなんて負担でしかないのは一方で確かです。心理学で目標達成のために用いられるIf-thenプランニングが有用です。つまり、「もし、Aしたら、Bが待っている」と意識すること。それは何でもよくて、今週仕事を終わらせたら、金曜には焼き肉を食べよう。言葉にするだけでも、自己肯定感は上がるのです。

面倒なのは自己肯定感の低下のせい

意義を丁寧に説明し、異なる他者を受け入れてコミュニケーションを取るよう、先輩や上司も感受性を豊かにすること。指導する側の自己肯定感も高くなければいけません。もしこの記事を読んで面倒だと思ったら、それはあなた自身の自己肯定感の低下のせいかもしれません。

「昔は電話に出ろの一言で済んだのに」という思いは、現実から目をそらしているだけではありませんか?

他者と意義を共有して、解決のためコミュニケーションを取る。そんな理解と共感は、現代のビジネスに必要不可欠な要素です。仕事を顧みる機会にしてみてください。

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中島 輝
心理カウンセラー
作家。著書に『何があっても「大丈夫。」と思えるようになる 自己肯定感の教科書』など多数。

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(心理カウンセラー 中島 輝 構成=伊藤達也 写真=iStock.com)

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