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選挙と発達障害~誰が代表・代弁するか

■れいわ新選組から二人の障害者当事者が立候補

今回の参院選で、れいわ新選組から二人の障害者当事者が立候補している。一方はALS(筋萎縮性側索硬化症)、一方はCP(脳性麻痺)という、お二人とも重度の障害をもつ当事者だ。

名簿中、3位の山本太郎氏が当選できるかどうかに注目が集まりつつも、同時に、名簿上位2位内に位置づけられたこの障害を持つ当事者2名が当選した場合、国会のバリアフリーが可能かどうかについても議論が活発化している。

山本太郎氏も選挙スピーチの中で触れているが、日本の障害者のうち、身体障害は366万人、知的障害は54万人、精神障害は320万人存在する(内閣府 障害者数(3区分の概要))。合わせて740万人の巨大なパワーが内在化しているが、冒頭のお二人のような重度の障害の当事者はこれまで議員にはなっていなかった。

だから、山本代表の当選云々とともに、このお二人の当選は注目されている。国会内の建築構造はどうなるのか、本会議や種々の委員会での介護付き添いはどうなるのか、等。

だが、先日、某行政施設で発達障害当事者の方の面談支援をしていて話題になったのが、「では、発達障害の苦しみは誰が代弁するのか、どの当事者が立候補の名乗りを上げるのか」ということだった。

「第4の障害」である発達障害はようやく認知されるようになったものの、CPや知的障害ほどには障害のメインストリームではない。変な言い方ではあるが、740万人の当事者がいれば、そこには当然「メジャー」と「マイナー」という区別が現れる。発達障害はまだまだ「障害者業界」ではマイナーであり、その苦しみは一般化されていない。

■まだ現れてはいない

そんなことをその発達障害当事者と話し合ううち、僕は話の流れで「○○さん(眼の前の発達障害当事者)が立候補すればおもしろいかも」と提案していた。

その方も満更でもなさそうだったが、ではれいわ新選組がそれを許容するかという話になると、ラディカルなれいわといえどもそこまではまだ無理だろうという話にもなった。代表的障害であるALSやCPはれいわも押せる。だが、障害分野ではまだマイナーな存在である発達障害はいかにれいわであっても押せないだろうと。

これが発達障害の現状だ。近年注目を浴び、ようやく障害認定されるようになったものの、発達障害当事者を「代表」する者や「代弁」するものはまだ現れてはいない。

さまざまな事件報道の中で不正確に伝えられてしまう発達障害という問題を考えても、当事者を代表・代弁する機能を我々の社会はもつ必要がある。

■発達障害当事者の立候補を

選挙は、その最大のチャンスの場である。その意味では、れいわ新選組(名前がヤンキーすぎてイマイチ僕は踏み込めないが)がALS(この病気の苦しさは僕も長年注目し続けている)とCPの当事者を名簿化したのはたいへん意義がある。

それに加えて、これから数年以内にあるであろう衆院選や参院選で、発達障害を代表・代弁する人が立候補することを僕は待つ。

そうなると、なにしろ「立候補」だから、現在地味に問題になっている「エセ発達障害者」の問題も明らかになるだろう。グレーゾーンや「凸凹」を許容する発達障害問題を利用して、「私も発達障害」と名乗るエセ発達障害者の存在は、真の当事者を潜在化させてしまっている。

発達障害当事者の立候補を僕は待っている。その方に当然一票を入れる。

※Yahoo!ニュースからの転載

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