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映画「新聞記者」を見た

昨日は新宿で映画「新聞記者」を見てきました。期待していた以上に迫力ある、よく出来た映画でした。政権に人脈を持つ人物の起こしたレイプ事件とか、医科大学の新設に関する疑惑とか、つい先日に聞いたような話も出てきて、同時代小説というか、一種のドキュメンタリ−を見せられているような感覚がありました。

 新聞記者の使命とはなにか。それは政権から流される情報を、そのまま国民に知らせる広報役だけではない筈です。公式発表では隠されている部分に、むしろ重要な問題が存在しているのかもしれない。それに気づいたら、自分で納得できるまで、事件を深掘りするしかありません。その結果として「特ダネ」を掴んだら、新聞は他社に先駆けて特報記事を出し、販売部数を伸ばすことができます。

 敏腕記者に期待されているのはそういう仕事でしょうが、その底には、自分の成績というよりも、真実そのものを知りたいという強い欲求があり、それが「記者魂」と呼ばれるものなのです。

 しかし現実の記者活動は、さまざまな制約を受けざるをえません。記者の前には、次から次へと障壁が立ちふさがります。抗議の叫びは、世の人に届くでしょうか。

 この映画は、主役を引き受ける日本人の俳優がいなくて、人選に苦労したそうです。こういう映画が作られることを、政権が喜ぶわけがありません。だから私は、今の選挙の投票日までの間にこの映画を見ておくことを、皆さんに強くお薦めします。この映画では聞くことのできなかった「最後の叫び」を、どうか自分の「心の耳」で聞いて下さい。

 映画には、いろいろなことを伝える力があります。このままではいけない。まだ間に合うかもしれない。心ある新聞記者は、今も祈るような気持ちで記事を書いていることでしょう。

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