- 2019年07月11日 13:20
【10年ぶり利下げとリブラ】
米FRBのパウエル議長の注目の議会証言がありました。利下げ観測が高まったことが話題ですが、フェイスブックのデジタル通貨(暗号資産、仮想通貨)のリブラについて質問が集中したそうです。
WSJはJerome Powell Says Outlook Hasn’t Improved in Recent Weeks, Setting Stage for Rate Cut(FRB議長、先行きは改善せずと発言し、利下げ観測高まる)の中で、米FRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長が10日、議会下院の委員会で証言し、「要は、世界経済と貿易を取り巻く不確実性は、経済の先行きに重くのしかかり続けるだろう」と述べてこれまでの経済データを見ると先行きがよくなるという見通しは持てないという考えを示したと報じています。
また、物価上昇圧力が依然として弱いことも「やや緩和的な政策の必要性を強めた」と述べたということです。
この発言を受けて、FRBが現在2.25%から2.5%の政策金利を今月30日〜31日の公開市場委員会で0.25%引き下げるという観測を強めたとしています。
ただし、パウエル議長は、0.5%の引き下げになりのか、0.25%の引き下げになるのかという決め手が何かという問いには答えなかったそうです。
Bloombergは、パウエル議長の発言を受けて、FRBが10年余りぶりに政策金利の引き下げに動くという観測が強まったことをやはり伝えています。
あわせて、「トランプ大統領に辞任を求められた場合は?」という議員からの質問について「辞任はしない。法律に則って4年の任期を全うする』と述べたと報じています。
また、多くの質問がフェイスブックが先月発表したデジタル通貨(暗号資産、仮想通貨)リブラのあり方に集中したということです。
Politicoは、パウエル議長がリブラについて「多くの深刻な懸念(many serious concerns)」があるとして、20億人以上が利用するSNSの通貨が金融システムの安定を脅かしかねないという考えを示したと伝えています。
具体的には「(銀行口座などを持たない)消費者にとって金融へのアクセスがしやすくなるなど公的な利益があるものの、リブラは、プライバシー、マネーロンダリング、消費者保護、金融システムの安定などをめぐり多くの深刻な懸念を提起する」と述べました。
「議長の発言は、フェイスブックが大きな金融のプレイヤーになることに対してワシントンで拡大する懸念を示したものだ」として、来週、議会の上院(16日)と下院(17日)の公聴会でリブラを取り上げることを指摘しています。
FTは、FRBと米財務省がリブラを検証していることをパウエル議長が明らかにしたということで、議長は「リスクを明確にしてマネージされることを条件に」FRBとして、金融サービス産業のイノベーションを支持する考えも示したそうです。
議会上院の委員会の発表文はこちら。
https://www.banking.senate.gov/hearings/examining-facebooks-proposed-digital-currency-and-data-privacy-considerations
議会下院の委員会はこちら。
https://financialservices.house.gov/calendar/eventsingle.aspx?EventID=404001



