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“ハンセン病家族訴訟”原告団が会見「当然のことだが、ほっとしている」


 ハンセン病の隔離政策で家族も差別を受けたことを認めた熊本地裁判決について、安倍総理が控訴を断念する方針を示したことを受けて、原告の弁護団が会見を開いた。

 弁護団代表の八尋光秀弁護士は、まず熊本地裁の判決について「我々弁護団は結成して21年。1998年に先の裁判を立ち上げてからこれまで、ずっと同じ弁護団でやってきた。今回の判決を受けて国がどのように対応するのか注目していたが、国は裁判でも1人も証人申請をせず、立証も出尽くしたものを繰り返し、2002年以降、我々弁護団と一緒に行ったハンセン病に対する偏見・差別を除去する運動を一緒に推進してきた事業について、唯一厚いもの(資料)を出した。それ以外に立証はなかったというのがこの度の裁判。結論も基本的には我々が主張した結論になったが、それを控訴するとなると何をするのか、することは何もないという状況まで追い詰めていた」と説明。


 そしてきょう、安倍総理が控訴断念を表明したことについては「総理が控訴しない方針と判断を示したその前段で、官房長官から消滅時効の起算点について問題があるという指摘が出ているようだが、この点はこの問題を解決するのにあまり問題ではない。なので、法的な課題はほとんどクリアしたというのが現状ではないかと思う。我々は今後も引き続き、ハンセン病に対する偏見・差別を無くすためにどういった活動が有効なのかということを中心に据えて、今後は国も一緒に、メディアの方々も一緒に、偏見・差別を打ち崩す働きができるという期待を持っている」と述べた。

 一方、原告団長の林力さんは「正直に言って、当然のことだけれどもほっとしている」と率直な心境を吐露。続けて、「『3.7億円賠償へ』といった報道があるが、そうしたことはさして問題ではなくて、お金をどれだけ積まれても私たちが受けてきた差別・偏見には代えがたいと思う。お金もさることながら、ハンセン病というのは一体何であったのか、国がなぜ世界にも例を見ない隔離政策を延々と続けてきたのか。その政策の下に、病人・本人並びにその家族の者たちがどういう思いを強いられたのか、どんな人権侵害・差別に耐えなければならなかったか。そういうことを考えると、個人としてはお金の問題ではないと思っている。やっていただきたいことは、この問題に対する国民の誤った認識、誤った政策の下で培われた国民の偏見、あるいはこの問題に対する無知。無知こそ差別の始まりなので、問題の解決に国は全力を注いでいただきたい。そのことが、私どもの後ろにいる多くの亡き人々に対する一番大きな答えではないか」と訴えた。
(AbemaTV/『AbemaNews』より)
 

【映像】"絶対隔離"ハンセン病の回復者が当時の苦悩を語る

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