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日本の財政が破綻しない数多くの理由 - 塚崎公義(久留米大学商学部教授)

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国債が暴落しても財政は破綻しない

数千年の間には、「日本政府が破産する」と投資家たちが信じて国債を投げ売りし、国債が暴落して日本政府の資金調達が困難になる場面があるかもしれません。しかし、それでも大丈夫なのです。

日本政府が破産すると信じる投資家は、国債を売るだけではなく、円をドルに替えるはずです。政府の子会社が発行した日本銀行券が紙屑になることを恐るからです。それにより、超ドル高になるでしょう。

そうなると政府は、外貨準備として保有している巨額のドルを高値で売却し、受け取った資金で暴落した国債を買い戻すことができます。1兆ドルの外貨準備を1ドル300円で売却し、300兆円の資金を得て、それを用いて額面の3割に暴落した日本国債を買い戻すと、発行済み国債1000兆円がすべて買い戻せることになるのです。

発行済み国債をすべて買い戻した日本政府は、破綻するどころか、無借金の超優良財務体質を手にするわけです。この点については、拙稿『財政が破綻する瞬間の大逆転をシミュレーションしてみた』をご参照下さい。

性急な増税で景気を後退させるリスクの方がはるかに大

こうして考えると、借金が巨額であるにもかかわらず、日本の財政が破綻する可能性は非常に小さいことがわかります。もちろん、南海トラフ大地震で日本経済が破綻してしまうケースなどを考えれば、財政も実質的に破綻するのでしょうが、それは考えても仕方のないことですから、本稿では触れないことにしましょう。

「財政赤字は巨額だから、早急に緊縮財政を実施しないと、将来の財政破綻が防げなくなる」という人がいますが、そうではない、ということがご理解いただけたでしょうか。

したがって筆者は、性急に増税して景気を悪化させるリスクを負うくらいなら、増税を急がず、増税しても失業が増えないようなタイミングを狙って増税をすれば良い、と考えているわけです。

余談ですが、本稿は超少数説なので、読者の多くは納得されないでしょうが、「非常識だ」と切り捨てるのだけはやめていただきたいと思います。「塚崎はどこがどのように間違っているのだろう」と考えていただければ、読者の頭の体操になるでしょうから、ぜひ拙稿をお役立て下さい。

頭の体操を楽しんだ結果、「間違いが見つからなかったから、塚崎説を信じることにする」という読者が少しでも出てくれば、望外の幸せでありますが(笑)。

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