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フードバンク山梨訪問記 ~配達先ファイルと自己責任論~

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4. エクセレントNPO大賞協賛企業の皆さんでボランティア・ツアー

7月3日、エクセレントNPO大賞協賛企業、毎日新聞社、そして運営委員の総勢10名で、「フードバンク山梨」を訪問しました。「フードバンク山梨」では、食料の仕分けや箱詰めボランティアを体験させてくれる機会がありますが、そこに参加させていただきました。

午後1時に事務所に集合し、代表の米山さんから、「フードバンク山梨」について説明を受けました。その後、車で近くの倉庫に移動しました。倉庫では担当スタッフの方々が待機してくださり、施設内の説明をしてもらいました。食品関係の倉庫だったところを借りているそうですが、水道やエアコンもないために、苦労している様子でした。倉庫の外には簡易トイレも設置されていましたが、こちらは助成金で設置したそうです。

「仕分け作業 ~仕切り役のお陰でスムーズに~」

いよいよ食品仕分けの説明が始まりました。珈琲・お茶、スープ、砂糖、麺類などの箱に期限を確認しながら食品を入れてゆきます。2019年8月までの食品は別棚へ、それ以降の食品は写真の段ボール箱に、期限が記されていないものは破棄します。

お米は大事な配布品です。以前は重さを測って袋に詰めていましたが、かなりの手間がかかり、しかも虫が湧いてしまうです。そこで真空パック機械を購入しパック詰めに切り替えました。コツがいる作業で、おそるおそる挑戦しました。

いよいよ仕分け作業が始まりました。皆が、やや戸惑いを示す中、参加者の一人がリーダーシップを発揮。食品ごとに大まかに担当を決めてくれたことで、導線が混乱せずに済みました。それを見ていた「フードバンク山梨」のスタッフの方々も、こういう方法もあるね、とスムーズに作業が進む様子を見て感心していました。

「箱詰め作業 ~配達先プロフィールをみて絶句しながられも思いを馳せて~」

仕分け作業は予定より早く終わりました。そこで、箱詰め作業に入りました。大小2種類の箱が用意されました。小さい箱は1~2人家庭用、大きい箱は3人以上の家庭向けです。張り紙をみて、食品を詰めてゆくように指示されました。この作業は比較的スムーズに済みました。ですが、本番はその先の作業でした。

各箱にファイルが置かれてゆきました。ボランティアは、各自担当する箱を決めてゆきます。ファイルを開くと、配達先の家庭の状況が記されていました。過去の配達品のリストに加え、家族構成、年齢、乳幼児の状況、そして電気・水道・電子レンジの使用可否が記されています。

電気・水道が通っていない家庭もありましたが、そうなるとお米を調理することができないので、お米を外し、代わりにレトルト食品や缶詰を入れます。子どもがいるところはお菓子を加え、箱を開いた時に、真っ先に見えるように置く人もいました。独り暮らしのお年寄りには、お茶やサバの缶詰、塩飴を入れていました。

ファイルを見ながら、各自が、家庭の事情を考え、どうしたら喜んでくれるかを考えながら箱詰め作業を進めていました。「水道通っていないんですよ」と驚きの声も時々聞こえてきましたが、皆さん、夢中で作業されており、あっという間に5時になりました。気持ちの良い汗をかいたと思います。

5. 情報交換会

夕方からフードバンク代表の米山さん、スタッフの足立さんを囲み、情報交換会を行いました。それぞれが感想を述べ合いましたが、会社のCSR活動につなげたい、いつか地元でフードバンクを運営したいという意見も出されていました。

様々な意見の中で、印象に残ったのは「自己責任論」に関するものでした。貧困問題については、助けたいという意見と同時に、「なぜ貯金していないのか」「努力が足りないのではないか」等の自己責任論は必ず、聞かれます。

子供が何人もいながら、さらに乳飲み子を抱えている母親の状況、家の中が荒廃している様子を見て、子どもを支援しても、親御さんの意識や家庭の状況が変わらねば問題解決しないのではないかという意見もありました。

米山さんは、「大人の責任はあると思う。しかし、子どもに自己責任を問うことはできない。そして、7人に1人の子どもが貧困に直面しているというこの規模に鑑みれば、社会の問題です」と述べていました。

日本は、他国と比較すれば、一定の経済水準にあり、社会保障制度も整っていると言うことができるでしょう。そうした状況下で、貧困問題を議論すると、様々な意見が出るのはごく自然なことであると思います。

しかし、ここまでの規模に貧困問題が広がり、世代を超えて固定化する傾向がみられる中、明らかに格差問題が生じていると言えるでしょう。つまり、個人の努力に加え、社会システムの問題になっているのです。この問題は、悪化すると社会を分断させ、その安寧を揺るがします。

また、大事な人材の大半をうまく生かすことのできない状況を生み出してしまいます。そして、この問題を社会保障制度で解決しようとしても限界があります。特に少子高齢化と財政難に直面するわが国においては、その解決はますます難しくなると言えるでしょう。

こうした中、地域において、手を差し伸べる人と、それを受ける人が、もう少しオープンに「お互い様」と言って、助け合う社会を作ることが必要ではないかと思います。それは、一見地味で、ひとつひとつは小さな試みですが、そうした行為をする人の厚みが力強い社会を築くのではないかと思います。

「フードバンク山梨」は、支援を受ける人のみならず、支援する方々へも様々なアプローチを展開していますが、こうした「お互い様」の社会を作るための大事なインフラになっていると思いました。

フードバンクの皆様、ありがとうございました!

ボランティアの皆様、お疲れ様でした!

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