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なんで若手政治家はシングルマザーが好きなのか?

先日、みんなの党の山内氏が婚外子差別はよくないという主張を見、事実誤認があるように見えたたので少し記事を書いた。(→シングルマザーってそんなに多いのか?

そしたら、今度はブロゴスを見ていたら民主党の田村耕太郎氏がシングルマザーを礼賛し助ける社会制度を導入すれば恋愛が増えて少子化問題も解決するのだという記事をブロゴスで書いていた。

どうも日本の若手政治家はシングルマザーや婚外子が大好きらしい。まあ、有権者の半分は女性。しかも女性の多くは経済的に立場が弱い。女性の支持を得るためにはそういった主張が意外と効くからかもしれないが。。。

田村氏の記事もイマイチ、ピンとこなかったのでちょっと取り上げて見る。

恋愛大国フランスの新大統領 - 田村耕太郎

そんなことより、日本が注目すべきは、オランド新大統領がフランス史上初の事実婚のファーストレディを迎えることになるということだ。前のサルコジ大統領は大統領任期中に離婚と結婚をした史上初の大統領だった。新大統領も事実婚というところが柔軟なフランスらしい。このフランスの柔軟性が人口減少に歯止めをかけている。

氏の主張は、事実婚やPACSという制度(パートナー制度にあたるものだろう)などの柔軟な婚姻制度のあり方や婚外子に対する手厚いサポートがフランスの少子化に歯止めをかけているらしい。

一見するともっともらしく思える。では少子化を防ぐことは何よりも代えがたいものなのだろうか?という疑問にまず突き当たる。ご存知の通り、フランスは経済成長は停滞しているし、財政危機の真っ只中にいる国の一つである。日本に比べてフランスが礼賛できるような経済・社会の状態にあるわけではない。この点がまず大きな疑問である。また移民を数多く受け入れているが、当然移民のほうが子供の数が多い。この事実はここでは述べられていない。欧州で移民が社会的に問題になっていることはご存知の通りだ。またフランスよりも少子化が進んでいても経済的に立派にやっている国もたくさんある。少子化防止が何にも変えがたい日本復活の方策では決してないことは明白だ。少子化対策のために社会制度の重大な変革を政治主導のエリート主義で行うことがコスト・ベネフィットの観点から正当化されるとは言いがたいを僕は思うのだが、どうだろうか?

また、婚外子というよりは子供や子育て世代により手厚い社会保障政策を取っているということが重要なことのひとつだろう。たしかにこの点は異常に高齢者偏重の日本のあり方からすれば見習うべき点である。しかし、本当にこれらの制度があるから子供が増えたのだろうか?子供手当てや子供への政府支出は費用対比では子供を増やす効果がそれほどないという研究を氏は知らないようだ。

あらゆる政策はコストとベネフィットを見ないといけない。なんとなく子供向けの政府支出が多いから出生率が増えたのだという主張は正しくない可能性が高い。

それから、前回も書いたが、婚外子・シングルマザーに手厚い政策というのは、弱者保護という意味ではいい政策だろう。しかし、そのような政策は離婚を助長する可能性があるということを認識しているのだろうか?離婚の助長は社会的に見てよくないと一般的には考えられるだろう。まあ、僕はそんなのは個人の自由だから他人が干渉すべきではないと思っている。しかし離婚するのは自由だとしても、その責任は本人が取るというのが当たり前の話だ。離婚しても経済的に国が面倒を見てくれるから大丈夫だからと安易に結婚したりパートナーになって子供を作りました。でも上手くいかないのであっさり別れましたでは不幸な人々を多く作り出すことになる。もちろんその最大の被害者は子供であることは言うまでもない。その上、財政負担の拡大につながることは間違いない。

子供のためにと我慢して婚姻生活を続ける人も数多いはずだ。一時の感情で別れることを推奨し、子供のためにと頑張っている人をないがしろにするのが本当に正しい政治家のやることなのだろうか?(もちろん、やむをえない理由で別れる人も多いことは事実ではあるが)

また、今でもあるようだが偽装結婚や偽装離婚がドンドン増えることは今の生活保護を見ていればすぐに分かりそうなことである。

たしかに多様な婚姻制度があるのはいいことだと思う。それならば、婚姻に関する契約を自分達で結べるようにするような提案をするべきだ。また、社会保障の高齢者偏重を是正したいのならば、年金や生活保護などの制度を廃止し負の所得税やベーシックインカムに置き換えることを主張すべきだろう。子育て世帯のみが、シングルマザーのみが優遇されるべきと考えるのは間違えたエリート主義であり社会主義的だ。

最後のこの部分はギャグだとは思うがあえて突っ込みたい。

それよりなによりまずわれわれ日本人が見習うべきはフランス人の恋愛能力である。“成人の10人に7人がカップルで暮らしている”という統計をどう見るべきか!日本には同種の統計はないが、これに遠く及ばないと思う。男女がまず求め合い、相手を確かめ合う。それを支える国の支援がある。まず「愛があってこその人生!」というのがフランスらしい。そしてその愛が国家の未来につながっていくように思う。

フランスに限らず同じラテンの国のイタリアでもすぐに同棲する。別にラテンの国に限らずドイツなどでもそうだ。韓国や中国でも恋人同士はずっと一緒に居るものと考える人が多いらしい。別にフランスだけのことではないような気がする。(統計は見てないので事実に反していたら教えてほしい)いずれにしても、日本人は恋人同士・夫婦同士でもほどよく距離をとって上手く生きていると僕なんかはかえって思うのだがどうなんだろうか?こんなことを政治家様から押し付けられた日には特に世の男性は息が詰まって窒息死でもしてしまうだろう。

いずれにしても、最近の若手政治家は物事を深く考えずに下々の者に押し付けようとするのが得意らしい。まあ、おじさんや爺さん達はもっとひどいのでそれよりはましかもしれないけど。困った人を助けるのが政治の役目となっているから仕方ないのかもしれないが、せいぜい短期的な効果しかないであろう押し付けがましいシングルマザー救済の議論をしているヒマがあったらもっと長期的な視野にたった日本の改革を議論してほしいものである。

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