- 2019年07月05日 15:15
世界一周は中学英語だけでコト足りる理由
2/2■好きな洋楽を聴きながら口ずさむ

【三宅】英語でYouTubeをご覧になるのももはや日常ですか?
【鈴木】よく観ています。本当に便利ですよね。自分が興味のある分野のことを楽しく知ることができて、しかも英単語が増やすことができますから。たとえば僕は世界遺産に関する動画をよく観ますが、日本語の教科書や本で仕入れた情報だと固有名詞がカタカナ表記なので、知識としてあっても英語の会話のなかで使えないことがあります。でも、英語の動画を観ていると「あ、あの地名って英語だとこう発音するんだ」ということがわかるので、ものすごく役に立っています。
あとは洋楽が好きなので、好きな曲の歌詞をまるまる覚えて、一緒に口ずさむことは昔からよく行っています。楽しいですし、シャドーイングの練習にもなるので。いまでもつい英語で口が自然と動いてしまうのは、もしかしたらその習慣のせいかもしれません。
■「けんかができる英語」を目指して
【三宅】好きなものから英語を学ぶというのは大変いいことですよね。また、鈴木さんの留学時代のように、必要に迫られる状況に身を置くことが一番の上達方法かもしれません。
【鈴木】絶対にそう思います。僕も大使館の方や日本企業の方など、ビジネスで英語を日常的に使われている方とお会いする機会がよくありますが、帰国子女の方をのぞけば完璧に英語を操られている方はほとんどおられません。でも、伝えたいことを確実に伝えられるし、聞き取れなかったら知ったかぶりをせずにすぐに聞き直しをされます。最後は仕事ができればいいわけですから、それでまったく問題ないのです。
そういう方をみていると、なんというか日本人の英語コンプレックスや「ちゃんとしゃべらないといけない」という先入観のようなものをとうの昔に捨てられている印象があります。それはやはりサバイブする必要に迫られているからなんだろうな、と。
【三宅】たしかにTOEICが500、600点くらいでも、仕事で英語を日常的に使っていらっしゃる方は英語に迫力があります。逆にTOEICで800、900点くらいをとる方でも、英語でけんかしたことがない方などの英語はどうしても迫力に欠けます。
【鈴木】英語でけんかをしたことがあるかどうかはたしかに大きいかもしれないです。ぼくもそこは弱点です。レシートを出してくれないタクシー運転手と戦うくらいのレベルならありますが、ビジネスの現場でハードな交渉をやられている方の英語を聞いていると、発音の良しあしやなどまったく関係なく、素直に「勝てないな」と感じます。
【三宅】日本人のビジネスマンも「けんかできる英語」を目指すという意識が明確になっていれば、習い方もちがってくるかもしれませんね。
【鈴木】本当にそうですね。
■英語そのものが目的だと続かない
【三宅】最後に英語学習者の方へのメッセージをお願いいたします。

【鈴木】僕もまだまだ発展途上なので偉そうなことは言えませんが、やはり英語そのものを目的にしてしまうとモチベーションが長続きしない気がしています。あくまでも何か大きな目標に対する手段として捉え直すといいのかなと思います。僕の場合、それは自分の世界を広げることであり、英語を学んできたことによって人生が豊かになっていくことを日々実感しています。
それに手段だと考えると必ずしも完璧を目指す必要はないわけですから、日本語訛りの英語でまったく問題ないと思います。これは自分にも言い聞かせていることですが、大事なことは完璧な英語ではなくても自信を持ってコミュニケーションをとること。英会話のうまい下手は、最終的には姿勢の問題なのかなと思います。
【三宅】今日はどうもありがとうございました。
〔ヘアメイク=宮田 靖士(THYMON Inc.)スタイリスト=徳永 貴士〕
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鈴木 亮平(すずき・りょうへい)俳優
1983年、兵庫県生まれ。東京外国語大学卒業。英検1級の資格をもつ。2006年日本で初めての水着キャンペーンボーイに選ばれる。同年テレビ朝日系ドラマ『レガッタ』で俳優デビュー。映画『椿三十郎』『カイジ 人生逆転ゲーム』『HK/変態仮面』『海賊とよばれた男』、フジテレビ系ドラマ『メイちゃんの執事』、NHK連続テレビ小説『花子とアン』、NHK大河ドラマ『西郷どん』などに出演。 三宅 義和(みやけ・よしかず)
イーオン代表取締役社長
1951年、岡山県生まれ。大阪大学法学部卒業。85年イーオン入社。人事、社員研修、企業研修などに携わる。その後、教育企画部長、総務部長、イーオン・イースト・ジャパン社長を経て、2014年イーオン社長就任。一般社団法人全国外国語教育振興協会元理事、NPO法人小学校英語指導者認定協議会理事。趣味は、読書、英語音読、ピアノ、合氣道。
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(イーオン代表取締役社長 三宅 義和、俳優 鈴木 亮平 構成=郷 和貴 撮影=原 貴彦)
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