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企業統治改革が進むがゆえの機関投資家の悩み

本日(7月4日)、某証券会社さんの主催にて、本当にひさしぶりに機関投資家の皆様(53名ほど)向けにお話をさせていただきました(たしか前回は10年以上前に、内部統制報告制度についてお話いたしました)。パッシブ運用が中心の国内運用機関でも、最近はESGチーム、CSRチームを別部隊として設置しているところが多いようで、たくさんの方々にご参加いただき、ありがとうございました。

7月3日の日経「迫真-LIXIL再始動-まさか、日本生命が」でも、支配権争いを繰り広げる企業の株主総会において、議決権を行使する機関投資家の苦しみが浮き彫りになっていました。そういった話題に触れながら、講演終了後の意見交換を通じて国内運用会社の抱える悩みを知ることができ、私自身にも有益な機会でした。

具体的なお話はここでは控えますが、株主提案権や議決権というのは、たしかに「権利」なのですが、ここまで企業統治改革が進み、株主の力が強くなってきますと「権利は責任を伴う」ということが前面に出てきます。その責任分散のために、集団的エンゲージメントや議決権行使助言会社を活用したくなるのかもしれません。「集団的エンゲージメント」というのは、小さな力を大きな力に変えて、企業に対する影響力を高めるための制度と(単純に)考えておりましたが、なるほど機能するようになりますと、参加する運用会社にいろいろな思惑も出てくるようです。

たしかに「種類株式」を活用して経営権を守れるような米国の制度とは異なり、日本企業は丸腰で機関投資家と向き合うわけですから、このまま企業統治改革が日本で進むとなりますと、有能な経営者が「ガバナンス改革」という否定しにくい正論のもとで排斥されないような仕組みを考えないといけないと思います(まぁ、それこそ社外取締役の重要な役割といえそうですが・・・)。また、機関投資家の方々も、そのあたりはすでに自覚しておられる方が多いようで、「株主提案まで進むのか」「対話における要望で(圧力をかけつつ)済ませるのか」開示情報に限界がある中で思い悩むことも増えるものと感じました。

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