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習近平訪朝で北の非核化暗雲

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北朝鮮マスゲームの様子 出典:Flickr; (stephan)

朴斗鎮(コリア国際研究所所長)

【まとめ】

・習近平国家主席、中朝外交樹立70周年に際して北朝鮮訪問。

金正恩、「自主路線」180度「変身」させ再び中国にすり寄り。

北朝鮮、寧辺以外の核関連施設追加提示で制裁段階的解除狙う。

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=46452でお読みください。】

中国の習近平(シーチンピン)国家主席は6月20日、中朝外交樹立70周年に際して北朝鮮の平壌を夫人と共に国賓として訪れ、25万人の平壌市民の出迎えを受けた。

午後には金正恩委員長との会談を行った後、夕方には金正恩委員長主催の歓迎夕食会に出席し、習氏訪朝に合わせて特別に準備されたマスゲーム・芸術公演「不敗の社会主義」を観覧した。21日には「中朝友誼塔」を訪問し花籠を供えた後、金正恩夫妻と昼食を共にするなど一連の行事を終えて帰国した。

▲写真 中朝友誼塔 出典:(stephan)

中国の最高指導者の訪朝は14年ぶり。中国は通商交渉が、北朝鮮は非核化協議が、米国とそれぞれ難航し苦境にある。中朝首脳はお互いの利害から、米国を牽制する必要に迫られ、今回の習近平訪朝が実現したと思われる。

■ 中国離れを「売り」にしていた金正恩政権

金正恩政権は、先々代(金日成)、先代(金正日)の「遺訓」を引き継ぎ、発足当初から中国離れを目指し、それを業績にしようとしていた。2012年9月には当時の組織指導部副部長だった朴泰成(パク・テソン、現在は朝鮮労働党副委員長)に「輸入品(中国製品)が多すぎる。国産品に替えろ」と指示した。また2015年12月には公演のために北京に入った「モランボン(牡丹峰)楽団」を、中国側がミサイルを誇示した内容にクレームをつけたとして突然帰国させ、対中「自主性」を誇示したのは記憶に残る事件だった。

[画像をブログで見る]

核実験とミサイル発射を繰り返す過程では、中国が米国の主導する対北朝鮮国連安保理制裁に協調しているとして、陰に陽に中国批判を続けた。そして北朝鮮の核保有が中国の国益に反するとの「人民日報」や「環球時報」の論調が強まると、2017年5月3日にはついに朝鮮中央通信論評(キム・チョル名)を通じて、極めて厳しい名指の中国批判を初めて行った。論評のタイトルは「朝中関係の柱を切り倒す無謀な言動をこれ以上してはならない」というもので、その内容には、「中共建国過程で北朝鮮が行った誠心誠意の支援を忘れるな」との強い主張も含まれていた。

この時期、多くの北朝鮮ウォッチャーは、金正恩の「自主路線」で「中朝同盟は解消されるかも」と大きな関心を寄せた。しかし、こうした強烈な「自主路線」からわずか2年、北朝鮮は、180度の「変身」で再び中国にすり寄り、今回朝中蜜月を誇示した。この「変身」は、北朝鮮の国力と地政学的位置から見て予想されたことではあったが、これまでにはない落差の大きさに驚いた人たちは多かったに違いない。

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