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「わたし、定時で帰ります」最終回が示す“真の働き方改革”


吉高由里子(30)主演ドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)の最終話が、6月25日夜10時に放送された。

星印案件の納期が迫るなか、外注先が倒産し窮地に陥る制作4部のメンバーたち。さらに、運用契約を任せる条件として福永(ユースケ・サンタマリア)をプロジェクトから外すよう突き付けられる。そして不眠不休で仕事を続ける種田(向井理)を筆頭に、過重労働でメンバーの疲労もMAXに。見かねたチーフの東山結衣(吉高由里子)は社長に直訴しにいく……というのが最終回のあらすじ。

結衣が案件から外れるようお願いすると、福永は「仕事がないよりあるほうがよっぽどましじゃない。嫌でも仕事しなきゃ食っていけないだからさ」と思いを吐き出す。福永が赤字覚悟で仕事を取ろうとしたのは、リーマンショックで仕事が一瞬にしてなくなる怖さを味わっていたからだ。さらに、福永は「種田君は仕事が好きなんだ。自分から仕事を取ったら何も残らないって思ってるんだ……それってそんなに悪いことなのかな」と真逆の働き方をする種田について結衣に問いかけて、その場を去っていく。

このドラマは数少ない“悪役”として描かれてきた福永の働き方でさえも、一方的に断罪しない。仕事と育児を両立しようと無理するワーキングマザー、家族を省みず仕事に打ち込んだ昔気質の父や会社に寝泊まりするSE。人の数だけ働き方があり、背景にはその人ならではの事情や思いがある。当初は「自分だけが定時に帰れればいい」と思っていた結衣も、「自分が不幸になるために働いている人なんていない。みんな幸せに働きたくて悩みを抱えている」と気づく。

しかし社長への直談判でスーパーヘルプの石黒(TKO・木下隆行)を連れてきても、種田は全く休みを取ろうとしない。仕事に全てを捧げる種田の気持ちを知ろうと休みもなく働く結衣だが、過労から倒れてしまう。初めて心配する側の気持ちを知った種田は、健康を省みない自分の働き方が間違っていたことを痛感する。

“人は何のために働くのか”について問い続けてきた本作だが、最後まで明確な結論は出ないまま。しかし、そもそも答えを出す必要があるのだろうか? 人生の優先順位は人それぞれだし、それは常に変わっていくもの。大切なのはお互いの価値観を尊重し合うこと、それこそが“働き方改革”に必要なものではないだろうか。ネット上でも、真の“多様性”を見つめ続けた本作を称賛する声が多く見られた。

《働く理由もスタンスも人それぞれで良い。それを押し付けたり周りに合わせたりせず、誠実に有意義に働こうよ。そしてそれは心身を整えて健康でいることが大前提だぞそのための努力も忘れんなよ。ってことを、説教くさくなく誰も悪者にせず、強くやさしく訴えられたドラマでした》

《結局、どんな働き方の人も真っ向から否定はしなかったのがすばらしい。『その働き方も悪くはないけど、こっちのほうが自分のためにいいんじゃないですか?』と優しく提示してくれるような、とにかく優しいドラマだったなぁと思います》

最後に種田から「一緒に住まないか?」と誘われた結衣。共同生活を送りながら働く2人の姿を、見られる日が来ることを願うばかりだ――。

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