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有休取得を促しつつ絶対取れないカラクリ

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フランスでは連続12労働日を超える取得を企業に義務付け


※写真はイメージです(写真=iStock.com/champlifezy@gmail.com)

これらの意見からも、休暇取得に対する罪悪感をなくすことが、日本人の有給休暇の取得を促進するための前提になると考えます。

観光庁の調査(「平成21年休暇の取得・分散化に関する国民意識調査」)によると、休暇取得を促進するために効果があると考えられる取り組みとして、約半数が「連続休暇(バカンス)の法制化」を支持しています。

一例ですが、フランスでは、連続12労働日を超える取得を企業に義務付けています。観光庁の調査は約10年前のものですが、「働き方改革」への意識が高まっている現在であれば、フランスのような連続休暇の義務化を検討する余地があるのではないでしょうか。

日本人の休みに対する罪悪感をなくすためには、働く人が望む時に連続休暇を取得しやすい環境づくりを行うことも必要と考えます。

部下に「休め」と言いつつ、仕事を増やす上司の事情

【3:休み方改革に向けて取り組むべき施策】


※写真はイメージです(写真=iStock.com/Tatomm)

内閣府の「ワーク・ライフ・バランスに関する個人・企業調査」(2013年)によれば、年次有給休暇取得の促進に効果的だと考えられている取り組みは、「計画的に休暇を取得させるルールづくり(43.3%)」が最も多く、「上司による有給休暇の取得奨励(30.5%)」「まとまった日数での休暇取得奨励(27.5%)」と続きます。

今回のインタビューで、有給休暇の取得に向けての取り組みについて聞いたところ、前向きな傾向もうかがえました。

「業務上の支障を事前に回避しつつ皆が休みを取れるように、(全拠点で)休暇の年間予定表を張り出すことで、計画的な休暇の取得を促すとともに、休暇の取得状況の見える化につなげている」(事務管理・40代)

「(中間管理職として)繁忙時期以外で同じ業務の人とかぶらないようにと伝えた上で、休暇カレンダーを準備し、早いもの順に上下関係なしで休みが書き込めるようにしている」(金融事務・40代)

先の調査結果と合わせて、このような計画的に休暇を取得させるルールづくりこそ、全従業員がすみやかに休暇を取得するための環境づくりの第一歩となるのではないでしょうか。

さらに、休暇の取得を促進させるために、下記のような提案もありました。

「上席者は一方では部下に『休め』と言いつつ、仕事は増やすようなところがある。部下は、休暇の消化か、仕事の消化かの板挟み状況になる。人が増やせないのであれば、主担当、副担当の2人による業務体制態勢になど、仕事の属人化をなくしたほうが良い」(営業事務・40代)

「休暇を取得してもやることがないなどの理由から、取得をしない人もいるため、会社は単に取得を推奨するのではなく、例えば、休暇の過ごし方を提案したり、休暇の取得を通じて、仕事と生活のバランスを取ることが重要であるという意識啓発をしたりすること大切だと思う」(法人営業・40代)

「有給休暇の取得状況」も公表義務に含まれる

休暇の取得を促すだけではなく、企業には現場が休暇を取得しやすくなる仕組みづくりに「投資」を行うことが求められています。最近では、厚生労働省の「働き方・休み方改善ポータルサイト」をはじめとし、政府が優良事例や課題解決法などの情報を無料で提供していますので、まずは、そのような情報を参考にすることも一案です。

なお今年の5月に成立した「女性活躍推進法等の一部を改正する法律」では、常時雇用する労働者が301人以上の事業主に対して、「職業生活に関する機会の提供に関する実績」などの各区分から1つ以上情報公開することが義務付けられました。

「有給休暇の取得状況」も、それらの中には含まれています。こうした法整備が、有給休暇の取得しやすい環境づくりにつながることが期待されます。

(日本総合研究所 創発戦略センター スペシャリスト 小島 明子 写真=iStock.com)

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