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LIXILの株主総会雑感

昨日のLIXIL株主総会は、取締役の選任に関し、会社側提案と瀬戸欣哉氏らの株主提案が対立した。結果は、会社側提案の6/8人が選任、株主提案が8/8人の選任となり、会社側が敗れるという前代未聞の結果となった。

この株主総会は株主総会の、ひいては日本の企業経営の歴史を変える可能性を持っている。

重要な点を思いつくままにまとめておく。

第一に、特殊株主ではなく、普通の株主の提案が会社側に勝ったという事実である。

第二に、会社側に創業者ファミリーがいたにもかかわらず、その経営と経営組織に関する提案(議案)が否決された背景に、経営者としての資質が一般株主に疑われたということがある。

第三に、その裏側として、瀬戸欣哉氏というプロ経営者が支持されたことである。言い換えれば、日本の投資家が、家柄ではなく、ましてやお飾りもしくは悪さをする経営者ではなく、企業のためになる経営者を待望するようになっている。

第四に、日本のプロ投資家(機関投資家)が本気で企業経営を考えるようになった事実である。今回、僕自身も議決権行使の意思決定プロセスを垣間見たが、真面目な議論がなされていた。

第五に、経営者のお友達組織(委員会)が信用されなくなっている。まともな議論のできる社外取締役や有識者が渇望されている。もう少し言えば、社外取締役の役割が重要になってきたことに応じ、社外取締役として名前を貸す(連ねる)リスクが大きくなってきている。

今回の歴史的な株主総会の結果をもたらした下地に、東芝、日産という一連の経営問題があったのは事実だろう。名門大企業といえども、経営者の暴走を免れないし、その暴走によって企業が沈没しかねない。

そんな危険性を秘めた経営者を選んではならないとの思いが多くの株主にあったのだろう。同時に、その暴走を食い止める組織(委員会)を求めるようになった。

気合だけでは経営は成り立たない。顔が広いだけでも駄目である。今回専任された瀬戸欣哉氏が本物の経営者であることを、今回の株主総会の結果が保証するものでもない。とはいえ、僕自身、かつて瀬戸欣哉氏に会い、話を聞いたかぎりでは、本物の経営者としての必要条件は満たしていると思う。

今回の株主総会の結果が歴史を動かす確かな第一歩となるためにも、瀬戸欣哉氏に成功してほしいものだ。

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