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【スターバックス】、日本は5年遅れてモバイルオーダーを開始!小売もキャッチアップ?


■スターバックス・コーヒー・ジャパンは25日、スマートフォンで事前に注文・決済して、レジで並ぶことなく商品を店舗で受け取れる「モバイルオーダー&ペイ」を東京都内の56店舗で26日から始めると発表した。スターバックスの公式アプリを利用し、会員向けサービスとしても提供する。

モバイル・オーダー&ペイはレジ待ち行列を緩和し、注文の聞き取りミスや勘違いによるヒューマンエラーを回避できることでクレームが減少、顧客ロイヤリティが高まる。スタッフもより調理に集中できることで、店内オペレーションの合理化も図れるメリットがある。

アメリカのスターバックスは2014年12月、オレゴン州ポートランドの一部店舗でモバイル注文&決済機能のテストを開始。3ヶ月後にはオレゴン州やワシントン州など4州に展開する650店舗にテストを展開した。2015年の夏頃には17州の4,000店近くにまで拡大し、同年9月には全米の直営店での展開となったのだ。

現在までにモバイルオーダー&ペイは注文全体の16%に達している。

一方、スターバックス・コーヒー・ジャパンではモバイルオーダー&ペイを2019年末までに300店舗、2020年末までには全国展開を目指すとしている。

日本はアメリカより5年~10年遅れているといわれているが、モバイルオーダーも例外ではなかった。

アメリカではモバイルオーダー&ペイを導入する外食チェーンは後を絶たないどころかデフォルトサービスになりつつある。

外食チェーン最大手のマクドナルドやダンキンドーナツ、3大宅配ピザチェーン(ドミノピザ、ピザハット、パパジョンズ)、2,300店以上を展開するチキン・サンドウィッチチェーンのチックフィレ、約2,000店のベーカリーカフェを展開しているパネラブレッドなど大手外食チェーンが全店でモバイルオーダーを展開している。

国内に3,400店を展開するソニック・ドライブインをモバイルオーダーを始めており、全世界30ヶ国で1,100店を展開しているザ・コーヒービーン&ティーリーフは、モバイルオーダーを南カリフォルニアとアリゾナの直営店で行っている。

外食チェーン以外ではフロリダのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのレストランが2017年夏から導入し、カリフォルニアにあるディズニーランドリゾートのレストランもモバイルオーダーを昨年から拡大した。

フロリダ州オーランドにあるユニバーサル・オーランド・リゾートも昨年11月、園内にあるレストランでモバイルオーダーを始めている。

映画館チェーン大手AMCシアターズもポップコーン等を販売する売店でモバイルオーダーをテストを開始。

オハイオ州クリーブランドの屋内競技場クイッケン・ローンズ・アリーナ(Quicken Loans Arena)でもスポーツ観戦中にモバイルオーダーを受け付けている。

スーパーマーケットもモバイルオーダーを導入しており、ニューヨーク州など6州に99店舗を展開するウェグマンズはデリセクションでモバイルオーダーのテストを4月から一部の店舗でテストを開始した。

モバイルオーダー&ペイはトッピングなどを使った複雑なカスタマイズ注文がミスや間違いなく受注できる他、盛り付けなどを有料化することで客単価も上昇するベネフィットもあるのだ。

調査会社ビジネス・インサイダー・インテリジェンスの報告によると、モバイルオーダー市場は380億ドル(約4兆円)になると試算しており、2020年にはファストフード店の売上11%近くに成長すると見ている。

トップ画像:ホテルロビーにてモバイルオーダーを行う参加者。当社のIT&オムニチャネル・ワークショップではモバイルオーダー&ペイで朝食の注文も行っているのだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤のもとには多くのコンサルティング依頼が来ています。ここ数年で増えたのは流通業界以外からの依頼。大手のコンサルティング企業やIT企業、マーケティング企業です。情報に敏感な彼らはこれからの流通はIT武装が不可欠ということでアメリカ小売業のケーススタディを学びに後藤に依頼してくるのです。

したがってコンサルタントの後藤がコンサルタントに先端事例を教えるという構図になっているのです。こういった企業のクライアントには多くの流通企業を抱えます。コンサルタントの中には自分たちのクライアント企業に直接、コンサルしてくれとの依頼もあったりします。言って見れば競合他社に顧客を渡すことにもなりかねないのですが、それ以上にアメリカ小売業の現実(日本の未来)をまずはクライアントに学ばんでもらわなければという危機感があります。残念ながら日本の流通関係者はアメリカ小売業の現実を全く分かっていないからですね。

⇒YouTubeで「アメリカ視察セミナー」と検索すれば最近、流通視察を行った参加者による発表会をみることができます。これを見ると単なる日米の売り場比較でしかなく、日本の小売業はアメリカより5~10年遅れているということを浮き彫りにしています。アメリカでは消費動線にスマートフォンが入ってきており、ネットスーパー等、お客が売り場まで行かない消費が増えています。「地殻変動」で買い物動線にアプリが不可欠となってきているにもかかわらず、相変わらずの目に見える売り場論に終始しています。

なぜこんなことが起こるかというと、教えているコンサルタントがITリテラシーが低い情報弱者だからです。バカの壁とは思い込み。思い込みが強すぎると自分が情報弱者ということも分かりません。優秀なコンサルタントは、仮説・検証を日常的に繰り返しているため思い込みとなる偏った思考はあまりない。流通ITでは、より精通している私に依頼してくるのです。誤解してもらいたくないのですが、後藤が優秀ということではありません。

⇒後藤が専門家であるということ。また、それ以上に教え方が上手いということでもあります。これは自己顕示ではなく、後藤の強み、コアコンピタンシーです。視点を変えて、さらに言い換えれば、適所適材ということなんですね。今後、アメリカ視察セミナーは大きな変化を迎えると思います。これまでのような売り場を見て回って店長インタビューでは、参加者(依頼する企業側)が疑問を持つことになるのです。

エントリー記事にあるように日本のスターバックスでもモバイルオーダー&ペイを開始しました。これを受けて徐々に外食でもアプリを利用した注文が拡大していきます。買い物動線にストアアプリが入ってくると、これまでのように「売り場だけは別」という考え方に?がでてきます。つまり遅れていた日本の小売業でも「便利なアプリを利用して買い物をすることが多くなるだろう」と推測できるようになってきます。で、流通先進国のアメリカではどうなのだろう?という思考になり、売り場を見て回るだけのセミナーが飽きられてきます。

スターバックス・コーヒー・ジャパンのモバイルオーダー&ペイは、小売業界のティッピングポイントになりますね。

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