記事

「国家」の無い社会は有り得るか?

2/2

■国家は頼りになる最強の暴力団

 ところが、国家権力をバックにした警察であれば、暴力団を拘束する権利も逮捕する権利も有しており、民間の警察と違って、多額のお金を請求されることもない。この絶対的な安心感は、どこからくるのかと言えば、偏に「国家権力」という最強の暴力団が用心棒になっているところにある。

 「国家とは人間の富を略奪する無敵の暴力団である」というのは、経済学者の故竹内靖雄氏の言葉だが、見方によってはこれほど頼りになるものはない。
【参考文献】『国家と神の資本論』(竹内靖雄著)

 ただし、「最強の暴力団」というだけあって、その組織自体が腐敗すれば、ホッブスが言った通り、手の付けられない無敵の怪獣になってしまうので、暴走しないように常に監視する必要はある。如何に頼りになる番犬でも、狂犬病を発病すると飼い主まで傷付ける最凶に恐ろしい化け物に変化してしまう。

 上記は、あくまでも譬え話だが、トータル的に見れば、普通に生活している善良な一般人にとっては国家の存在はプラスになる場合が多いと思う。

 少し話は逸れるが、北朝鮮に誘拐(拉致)された人々(拉致被害者)を奪い返すことができないのも、ここで言うところの国家権力の役割を果たすものが存在していないからとも考えられる。それはつまり「軍隊」だ。

 日本は敗戦後の諸事情によって、自国の国防を他国(アメリカ)にアウトソース(外注)しているという世界でも稀な国だが、自前の「軍隊」を持たないアナーキーな国家だからこそ、拉致問題が発生したとも言える。

 法を犯す悪人(泥棒・暴力団・テロリストetc.)にとっては国家権力はこの上なく邪魔な存在かもしれないが、善良な一般人には国家権力は必要だと思う。

あわせて読みたい

「国家」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    菅首相発言が「絶対アカン」理由

    郷原信郎

  2. 2

    菅首相は玉木氏提案を受け入れよ

    早川忠孝

  3. 3

    家計が炎上した年収1000万円夫婦

    PRESIDENT Online

  4. 4

    今の改正案では医療崩壊を防げぬ

    玉木雄一郎

  5. 5

    広島県の大規模PCR検査は愚行

    青山まさゆき

  6. 6

    PCR検査で莫大な利益得る医院も

    中村ゆきつぐ

  7. 7

    慰安婦判決は異常 迷走する韓国

    コクバ幸之助

  8. 8

    橋下氏 いま日本は「欠陥の車」

    橋下徹

  9. 9

    KDDI「povo」への批判はお門違い

    自由人

  10. 10

    大戸屋TOBは企業「乗っ取り」か

    大関暁夫

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。