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アングル:保障なき老後資金、若者世代は個人年金に頼れるか


Beth Pinsker

[ニューヨーク 17日 ロイター] - 職場から受け取る年金が保障されていた時代はとうの昔に終わってしまったが、米国のミレニアル世代にとって、個人年金(アニュイティ)はその穴を埋める仕組みとなりうるのだろうか。

米議会では現在、確定拠出年金(401k)プランにおいて、一般的な投資信託やライフスタイルファンド、債券などと並び、一生涯の収入を保障する個人年金を取り扱うことができるようにする法改正が成立に近づいている。

しかし、ほとんどの人は退職が近づくまで個人年金を検討しない。その時点になると、家やビジネスを売却して得た10万ドル(約1000万円)を個人年金につぎ込み、65歳になったら月750ドル程度を受け取るというようなことになるだろう。

ミレニアル世代が個人年金に興味を抱くことはまれだが、アリゾナ州フェニックスのファイナンシャルプランナー、アシュリー・フォークス氏のところには、生涯所得について問い合わせてくる顧客が複数いるという。

フォークス氏は、「全くリスクを取りたくないという人はいる」と語る。「夜眠れないのなら、そうするしかない」

そういった顧客には、マネーマーケットファンドよりリターンが高い個人年金商品があるという。フォーク氏はリスクと各種手数料の高い変額年金には手を出さず、その分を株や債券に投じる。

テキサス州オースティンのファイナンシャルアドバイザー、シェーン・モロー氏は、一部の30代顧客の資産構成に個人年金を使っているという。

モロー氏の顧客らは、職場の年金制度とは別に投資しており、それらは職や住居が変わっても自分で管理することができる。一方、議会が可決しようとしている401kの新プランが、どれだけ移し替えが可能か明らかでない。

モロー氏は、「もっとも重要な疑問はそこだ。職の移動は目立って多いのだから」と語った。

<疑問だらけ>

改正案には他にも不明な点がある。どういった種類の個人年金が選択肢に入るのか、手数料はどうなるのか、税金の額はどう査定されるのか、限度額はいくらなのかという点だ。

ニューヨークの保険コンサルトのグレン・デイリー氏は、「例えば気が変わったときに取り消しが可能なのか」という疑問を持っている。通常は、そういった変更には多額の解約手数料がかかる。また、リターンの大きさを考えれば、それなりの額になる可能性がある管理費についても同氏は指摘した。

「まだ若いうちに投資柔軟性を捨てることについては懐疑的だ。柔軟性がない投資をするならば、十分な報酬がなければならない」

ミレニアル世代は、給与のごく一部を投資する方法で、401kの個人年金からどれくらいの利益を得られるだろうか。彼らの好む投資先が株式であることを考えると、得られる額はそれほど多くないだろう。株と債券の配分は、6対4もしくは7対3が奨励されている。

ミレニアル世代の顧客を多く抱えるボーン・ファイド・ウェルスの創業者で、ファイナンシャルプランナーのダグ・ボーンパース氏は、こうした選択肢があることを、働く人たちに誰が説明するのか不明だと指摘する。

「資産管理に対する人々の理解不足が、401kを運用するような複雑な商品を扱い始めた途端に害を及ぼすというわかりやすい例だ」

退職に備えて貯蓄を増やすより良い方法は、税金面で利点のあるプランを、分散的に、規律をもって活用することだ。ボーンパース氏は、それが終わるまでは個人年金は後回しでよいと指摘する。

そしてまだ余裕資金があるようであれば、金融マーケットのすべてが選択肢となる。

ボーンパース氏はこう問いかけた。「雇用主の作ったプランが勝手に個人年金の種類を選ぶなんて嫌だろう」

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