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年金受給記憶ない麻生氏 一般国民は請求しなければ貰えない


年金手続きは面倒だが大切

「老後資金2000万円不足」報告書の受け取りを拒否した麻生太郎・財務相兼金融担当相には年金受給の記憶がないという。

「年金をいま受け取るとか受け取らないとか、この話はずいぶん前から秘書から聞きましたので、任すと。“この件に関しては君に任す”と言った以来、このことに関して、正確な記憶がありません」(6月14日、衆院財務金融委員会の答弁)

 昭和15年生まれ。78歳の麻生氏は60歳から厚生年金と基礎年金を全額もらえた“超・得する年金世代”だ。大臣給与は年間約2941万円だから厚生年金の報酬比例部分は全額支給停止となる計算だが、基礎年金は減額なしで受け取ることができる。ただし、日本の年金制度は受給資格があっても申請しなければ1円たりとももらえない。

 日本年金機構のホームページにはこう書かれている。

〈年金は、年金を受ける資格ができたとき自動的に支給が始まるものではありません。ご自身で年金を受けるための手続き(年金請求)を行う必要があります

 麻生氏のように「君に任す」といえる秘書がいれば手続きを他人任せにできるのかもしれないが、そうでない一般国民は必要なタイミングで正確に請求しなければ年金をもらい損ねてしまうということだ。

 だが、この手続きが複雑だ。年金受給に必要な「年金請求書」は原則65歳の誕生日の3か月前に日本年金機構から送られてくる。だが、「繰り上げ受給」をしたい場合はその何年か前に専用の書類を自分で取り寄せなければならないし、「繰り下げ受給」を選ぶときも別の書類がいる。また、妻との年の差や妻の年齢によって「加給年金」か「振替加算」か追加支給される年金の申請方法も違う。いずれも、手続き漏れのまま5年の時効を過ぎた年金は戻らない。

 老後資金「2000万円不足」の時代だからこそ、年金を1円たりとももらい損ねないための正しい手続方法を覚えておきたい。

※週刊ポスト2019年7月5日号

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