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フェイスブックが仮想通貨計画、プライバシー・規制懸念相次ぐ


[サンフランシスコ/ニューヨーク/シントラ(ポルトガル) 18日 ロイター] - 米フェイスブック<FB.O>は18日、仮想通貨(暗号資産)を使ったサービスを来年開始する計画を明らかにした。ソーシャルネットワーキングから電子商取引や国際決済の分野に進出する新たな動きとなる。

仮想通貨の名前は「リブラ」。世界中の消費者や企業間の取引をバックアップするほか、銀行口座を持たない消費者が金融サービスが受けられるようにしたい考えだ。

子会社「Calibra」を立ち上げ、同通貨の貯蓄、送金、支払いを行う電子財布を提供。サービスはアプリのほか、フェイスブックのメッセンジャーやワッツアップ内でも利用できるようにする。

フェイスブックによると、子会社は金融機関で行われる認証、詐欺防止プロセスを活用、通貨利用希望者の法令順守審査を行う。

子会社は、同意を得るか、必要とされる「限定的な場合」にのみ、フェイスブックや外部組織と顧客情報を共有するという。法執行手続きや治安上の問題などのケースが考えられる。

<大手各社がパートナーに>

マーケティング資料や幹部らとのインタビューによると、フェイスブックは新デジタル通貨を管理する「リブラ協会」のパートナー28社と連携し、2020年上期に運用を開始する見通し。

パートナーには、マスターカード<MA.N>やビザ<V.N>、ペイパル・ホールディングス<PYPL.O>、ウーバー・テクノロジーズ<UBER.N>などが名を連ねる。運用開始時までに連携先を100社に拡大する意向だ。マスターカード幹部は、設立メンバーに金融機関は含まれていないが、複数行と加盟に関する話し合いをしていると説明した。

加盟には1000万ドル以上の出資が必要で、各社は重要決定に際し投票権を持つ。リブラ協会は、向こう数カ月中に私募で資金を調達する計画だ。

<プライバシー・規制上の懸念>

プロジェクトを巡り、消費者のプライバシーを巡る不安や規制上の障壁が難題として立ちはだかる可能性もある。

フランスのルメール経済・財務相はラジオインタビューで「フェイスブックはこうした取引手段で多数のデータを収集できるようになる。デジタル大手規制が必要という確信が強まりそうだ」と語った。主要7カ国(G7)の中央銀行トップらに対し、来月半ばまでに報告書作成を要請したことも明らかにした。

米議会上院銀行委員会のマーク・ワーナー議員(民主党)は、フェイスブックが交流サイトにおけるその規模を利用して、モバイル決済などの市場支配を達成しかねないと懸念を表明した。

欧州議会のマーカス・ファーバー議員(ドイツ)は声明で「フェイスブックが20億人の利用者を仮想通貨リスクにさらす場合、仮想通貨の適切な規制枠組みを巡り欧州委員会が作業に着手する根拠になる」と述べた。

イングランド銀行(英中銀)のカーニー総裁は、欧州中央銀行(ECB)の会合で、フェイスブックの仮想通貨計画で想定される利便性に先入観を抱かない考えを示したが、実現すれば厳しい規制に直面する可能性も指摘した。

カーニー氏は「現代の世界で機能するものはすべて直ちにシステミックな性質を帯び、最高水準の規制対象にする必要が出てくる」と述べた。各規制当局が、資金洗浄やテロリスト資金調達対策の手順などを検証する必要性を唱えた。

ペイパル幹部はプロジェクトについて「非常に初期の段階」にとどまっていると強調。マスターカード幹部も運用開始までにすべきことは多いと指摘、規制上の障害があまりにも大きくなれば「運用を始めない可能性もある」と語った。

フェイスブック幹部らによると、仮想通貨計画を巡り米国などの規制当局とコンタクトしている。

米規制関係筋は、通貨の仕組みや既存規制制度の枠内におさまるのかが依然不透明と指摘した。

スイスの連邦金融市場監督機構(FINMA)は、リブラプロジェクトの立ち上げ担当者らと連絡を取っていると説明。規制上の認可手続きを進めているかなどについてはコメントしなかった。英金融規制当局はコメントを控えた。

*内容を追加しました。

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