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地上波レギュラーは1本なのに……なぜ70歳の武田鉄矢はBSで強いのか - 「週刊文春」編集部

 放送開始から18年半。すっかり日常となったBSデジタル放送で強さを発揮しているのが武田鉄矢(70)だ。

「顔出しの地上波レギュラーは地元福岡の情報番組のみだが、BSでは2本の強力な番組を持つ。2013年から司会を務める『武田鉄矢の昭和は輝いていた』(BSテレ東)は歌謡曲を中心に昭和時代を回顧するトーク番組。6月7日には西城秀樹の没後1年に合わせ、錦野旦らを招き2時間特番を組むなど、局も力を入れている。さらに5月には、BSで復活した『水戸黄門』(BS-TBS)の第2シリーズが放送開始。地上波から数えて6代目の黄門様を演じている」(放送記者)

大河ドラマにも5度の出演歴を誇る ©文藝春秋

 なぜ今、武田鉄矢がBSなのか。その背景をテレビ誌記者が解説する。

「バラエティが氾濫する地上波に嫌気がさした中高年層が、BSに流れる傾向が指摘されてきた。以前は時代劇の再放送や演歌番組などが主だったが、最近は各局とも独自の中高年層向け番組に力を入れ、BS全体で視聴率10%に相当する視聴者を集めることもあるという。50年近いキャリアを持ち、程よく枯れた武田は、ゆったりとテレビを見たい層にとって恰好の“癒やし系”なのでしょう」

俳優業へ進出したのは「吉田拓郎にはなれない」から

 フォークグループ「海援隊」で1972年にデビュー。翌々年には「母に捧げるバラード」でNHK紅白歌合戦に初出場したが、「僕は吉田拓郎にはなれない」と俳優業に進出。山田洋次監督・高倉健主演の「幸福の黄色いハンカチ」(77年)で冴えない青年役を好演、株を上げた。

 その存在感を決定づけたのが、79年に始まった学園ドラマ「3年B組金八先生」(TBS系)だ。

「暑苦しいまでの愛情と正義感で生徒に接する金八先生の姿が、芸人らの物まねで増幅され、そのまま武田のパブリックイメージになった。今、ゲスト出演する『ワイドナショー』(フジ系)で熱弁を振るって軽く炎上することもあるが、その“金八”な姿と、BSでの比較的穏やかな語り口をうまく使い分けている印象。連ドラ『101回目のプロポーズ』(91年 フジ系)で最高視聴率36.7%を叩き出し天下を獲った男ですから、それくらいは造作もないのでしょう」(芸能デスク)

 金八から、はや40年。思えば遠くへ来たもんだ——。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年6月20日号)

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