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給料が"5年で5倍"になるインド式交渉術

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■「次の場所」を常に確保し、会社との交渉を有利に導く

半年で転職というのは、スキルの蓄積という観点からはどうかと思うが、それでも「次の場所」を常に確保し続けることで、会社との交渉を有利に導くスタイルは私たち日本人も見習うべきだ。

実際に転職するかどうかは別として、「オレに『来てくれ』という会社は、たくさんあるんやで」という状況を、常にキープしておくことが重要なのである。

日本、特に仕事で東京に行くたびに私がチェックするのが、電車や駅の広告、あるいはテレビCMだ。それらを見れば、いま、世の中で何がトレンドなのか、何に対して需要があるのか、一発でわかる。

なかでも最近、特に目につくのが「転職サイト」。場合によっては電車の車内広告の半分が転職サイトの広告だったりする。10年ほど前に比べれば、日本でも転職は一般的になりつつあるし、若い人のなかには、実際にエージェントと頻繁に連絡をとって自分の市場価値を確認する人もいるだろう。

ただ、それでも自分の価値を知るために、実際に具体的な転職先候補と面談までする人は、まだ少ないのではないだろうか。

この点でまだまだ、潜在的需要があると転職エージェント会社が思っているからこそ、あれだけ電車内が広告で埋め尽くされるのだろう。

■超人手不足なのに若い人の給料が上がらないのはオカシイ

日本人は、インド人のように「自分の価値はどれくらいなんだろう?」という点に、もっと敏感、どん欲になるべきではないだろうか。

たとえ、友だちから月給を聞いて比べたとしても、わかるのは給料が高いか低いかだけ。それだけでは、ビジネスの世界における本当の自分の“値段”がいくらなのかがわからない。その結果、いまいる会社の待遇の良しあしもわからないまま、ただ時間だけが過ぎてしまうということになってしまう。

そもそも、これだけ「人手不足」なのに、若い人の給料が上がらないのは、どう考えてもオカシイのではないか。

■自分という株を「塩漬け」にして価値を落とすな

日本人とは違うインド人の転職スタイルが「何かに似ている」と思っていたのだが、それは「株式投資」だ。自分の価値を常にチェックして「売りどき」を常に考える。いまが自分を一番高く売り込めるチャンスだと思ったら、迷うことなく「利確」する。そんなイメージだ。

日本人ビジネスパーソンは、株を買ってはみたものの、そのまま価格をチェックすることなくダラダラ持ち続けてしまっている「塩漬け株」そのもの。昔の日本のように、大概の銘柄が右肩上がりだったのであれば、塩漬け株でも知らぬ間に株価がぐんぐん上がって結果オーライ、給料もアップとなったかもしれない。

だが、そうではない昨今、投資家のように自分の価値を常に確認し続ける必要がある。

(公認会計士・税理士 野瀬 大樹 写真=iStock.com)

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