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冤罪被害者らが「再審法改正」求め市民の会結成 周防正行氏など共同代表(小石勝朗)

共同代表に就きあいさつする周防正行さん。(撮影/小石勝朗)

刑事訴訟法には再審(裁判のやり直し)の審理手続きの規定がない。裁判官によって対応が変わったり(再審格差)、検察が再審開始を阻止しようとしたり(再審妨害)して、実現が「針の穴にラクダを通すほど難しい」と言われる原因になっている。誤判救済のために具体的なルールを法制化しようと、冤罪被害者や弁護士らが5月20日、「再審法改正をめざす市民の会」を結成した。

共同代表は、映画監督の周防正行氏、冤罪被害者の青木恵子氏(東住吉事件)と桜井昌司氏(布川事件)、本誌編集委員の宇都宮健児弁護士ら7人。刑訴法の改正要綱を作り、国会議員に超党派議員連盟の設立を働きかける。

重点事項の一つが、検察が持つ証拠の全面開示だ。再審開始は「新規・明白な証拠」が条件だが、捜査で収集された証拠は検察が独占している。裁判所が検察に開示を勧告しても応じなかったり、「ない」と言っていた証拠があとから出てきたりすることもある。

袴田事件(1966年)の西嶋勝彦・弁護団長は結成集会で、第2次再審請求審になって袴田巖さん(83歳)の取り調べ録音テープなどが開示された経緯に触れ、「有罪の立証を終えた検事に未提出の証拠を隠す理由も必要性もない」と批判。最低でも証拠リスト開示の規定を置くよう求めた。

裁判所が再審開始決定を出した場合の、検察による不服申立て(抗告)禁止も重要なポイントだ。大崎事件(79年)では、原口アヤ子さん(91歳)に対し2002年以降、高裁と地裁で計3回の再審開始決定が出ているが、いずれも検察が抗告したため確定せず、現在も最高裁で審理が続く。

弁護団の鴨志田祐美・事務局長は「検察の理由のない引き延ばしによって事件から40年経っても救われていない。再審制度不備の悲劇だ」と力を込め、「今年を再審法改正元年に」と訴えた。

(小石勝朗・ジャーナリスト、2019年5月31日号)

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