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2000万円問題で、野党が追及すべきこと 〜 70年代に個人年金が商品化された意味を踏まえて

「国民年金はですね、現在の段階で一人あたり月々六万円程度しか支給されないんです。これが将来に二十年後になりますと、おそらく二万円程度になります。お小づかいにもなりませんね。

(中略)

年金なんて一昔前は四十歳代になって初めて考える方が多かったんですけど、最近は違います。この七月からは加入開始年齢が二十歳まで下がったんですが、加入者がいるんですよ、これが。二十歳から年金に入ってしまうかたが実に多いんですから」

これは今の話ではない。1990年に刊行された「結婚しないかもしれない症候群」(谷村志穂著・主婦の友社)の一節である。
つまり今から30年前、生命保険会社は「20年後、おそらく国民年金は2万円程度になる」との試算を出して、個人年金商品の勧誘を行っていたのである。

ちなみに、老後生活資金準備へのニーズが増大したことで「医療保障」だけでなく老後を生きるための「生活保障」が求められるようになるのは平均寿命が恒常的に伸びた1970年代だ。1979年以降、保険会社各社は相次いで「個人年金保険」を発売し始めたのだ。

1984年には「個人年金保険料控除制度」が創設され、税制面での優遇措置もあって「養老保険」「終身保険」「個人年金保険」といった貯蓄性商品が積極的に売られていく。

それらに加入した人たちは公的年金だけでは老後望む水準の生活を過ごせるかどうか、また平均寿命が延びる中、自分たちの老後がいつまで続くかも不安だからこそ、貯蓄や投資を行ったのである。

さて、「結婚しないかもしれない症候群」執筆当時27歳だった谷村氏が生保のセールスレディの勧誘トークに30分で陥落、加入した個人年金保険の毎月の保険料は、月々1万6千円だという。20歳から60歳まで払うと年金保険料は総額で768万円である。

一方で受給の方は60歳から10年間、一年300万円ということは全額3000万円となる。
768万円払って、3000万円の戻り・・・
逆にいうと、3000万は必要だと思われていたのだ!30年前にはすでに。

1989年、「1.57ショック」と言いつつ、危機感は薄く、高いインフレと経済成長が続くだろうと、無邪気に信じ、「少子化対策」と言いつつ失策の限りを尽くしたことが「無子高齢化」を産み、公的年金の基盤を揺るがせた。そのことこそ、野党は追求すべきである。

詳しくはhttps://gendai.ismedia.jp/articles/-/65200へ。

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