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関越道バス事故は規制緩和が原因?

あつまろです。

関越自動車道の高速ツアーバス事故について、思った以上に世間の注目を集めているようです。国の規制緩和政策が問題だという話題もあがっており、本当に規制緩和がどこまで影響しているのだろう?と疑問に思い、ブログでとりあげてみようと思いました。

「規制緩和後のバス事業環境の変化」
2002年「改正道路運送法」施行で乗合バス事業の公的な規制が取り払われ、事業への参入(免許制から許可制へ移行)が自由になりました。

国土交通省の統計資料によると、改正法施行前の2001年(平成13年)ではバス事業者数158社、高速バス輸送人員数は年間延べ6900万人。2009年(平成21年)で事業者数が295社、輸送人員数は年間1億900万人と大幅に上昇しています。バスの事業者数は約2倍にまで跳ね上がっています。

「規制緩和後のバス事故の変化」
公益財団法人「交通事故総合分析センター」の統計では、バスにおける事故件数が発表されています。改正法施行前の2001年(平成13年)では事故件数3666件、2008年(平成20年)では事故件数3427件になっています。

ん?バス輸送が増えたのに事故件数は減ってますね。。

バス事故における死傷者数をみてみると、改正法施行前の2001年(平成13年)では4865人、2008年(平成20年)では4246人となり、こちらも減少しています。 ただし、年によって事故の数は変動していて右肩下がりとは言い切れません。例えば、2006年は3897件になっており改正法施行前を大幅に超過する年もあります。が、統計の事故件数をみる限り、規制緩和によって事業者数や輸送人員数が増えたのは明確である一方で、事故件数は規制緩和によって増えたとは言い切れません。

「そもそ自動車って危ないよね、と再確認」
飛行機、電車などいくつか交通手段がありますが、そもそも自動車というのは交通手段のなかで危険な部類に入るということを再確認しておきたいです。国土交通省の統計では、2009年(平成21年)における高速道路の事故だけで1万1113件発生と公表しています。そのうちバスの事故は98件と1%未満です。

同年の高速道路における交通事故トータルの死傷者数は19450人。死亡者だけで178人になります。どこかの国で飛行機墜落事故などを見ると「飛行機は危ない」とか、JR福知山事故の電車脱線事故をみて「電車も危ない」という印象を抱いた人もいるかもしれませんが、事故があれだけ大々的に報道されるというのはそれだけレアということの裏返しです。高速道路の事故をあのレベルで報道すると毎日のニュースが自動車や二輪事故で占められてしまいます。たまに高速道路で自動車に乗っても平気なのに、飛行機に乗ると墜落しないかと心配するのをみると「飛行機の方がよっぽど大丈夫だよ」と言いたくなります。※高所恐怖症の人はまた違った意味で不安なわけですが。

「規制緩和のメリット・デメリット」
話を規制緩和に戻します。今回の事故については、規制緩和の影響がゼロかといえばそうではないと思います。コスト競争の激化によって低賃金の過酷労働を導いた側面はあると思いますし、やっぱり規制緩和によって参入する事業者が増えて労務管理や安全管理をキッチリしない事業者が増えた可能性もあります。今回の事故についても事業者が日雇い運転手など道路運送法に抵触する疑いありという報道もありますし、量が増えることによって事業者の質が下がる可能性はあります。この点については今回の教訓を糧にして法律遵守チェックと遵守していない事業者には事業継続許可を認めないなどの対応はすべきだと思います。

一方で事故が起こったからと規制緩和の負の側面ばかり注目するのでなく、メリットも忘れないようにしたいです。私たち利用者からすると安い運賃で移動する選択肢が増えたこともありますし、多様な路線の選択肢が増えたことは歓迎すべきことです。また、コスト競争だけでなく多様なサービスも増えました。シートを大きくして快適さを売りにしたラグジュアリーな高速バスも出てきましたし、エンターテイメントシステム用モニターを各座席に設置。映画・音楽・ゲームなど、移動時間を楽しむサービスも出てきました。旅行各社との提携も出てきました。 
事業者の立場にたてば、参入障壁が解消されて新規参入しやすくなり、ビジネスチャンスができたこと。価格の自由決定などが生まれました(残念ながら多くは質よりも価格競争となっています)。さらに赤字路線からの撤退も容易になりました。

規制緩和をどう判断するかは人それぞれですが、やっぱりのメリットとデメリットの両方をみた上で判断を下すべきかと思います。大きな事故が起きたから、国の規制緩和が問題というのはあまりに短絡的な考えかと。私個人的な見解としては規制緩和は賛成で、その中で修正すべき課題もあるとは思います。が、人間がやることですし、高速道路という交通手段をみると事故ゼロは現実的ではないかと思います。どうしても安心の確率を高めたいのであれば私たち利用者は飛行機や電車を選択すべきだと思います。

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