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引きこもりの子どもへの向精神薬の投与は間違っている。

子どもの不登校問題は、今に始まった話ではない。
しかし、昔からいわれているそれとは取り扱われ方が少し変わってきた。


一般的に、不登校は「なまけ」だとか「甘え」と捉えられがちであることは、ここで改めていう話でもないが、
問題は、不登校という行為そのものが異常なものだと捉えられているということ。

これは、
大きな誤解である。


子どもが不登校を起こすということは、何らかのストレスから精神を守るために起こしている回避行動と捉えなければならない。この回避行動を無視(登校刺激)した対応をとるとどうなるか。


子どもは最終的に神経症、あるいは精神病様症状を呈すようになる。



私たちは、数が多い出来事に対して「普通」であるとか「正常」であると捉える傾向にある。そこから逸脱したものは「正常でない」とみる傾向がある。
そして、不登校をいけないものとして大人は自分たちの感覚の枠に当てはめ、学校に行くよう強く勧める。

学校に行かせようとする行為そのものが、子どもの回避行動を妨害していることに周囲は気づかねばならない。


不登校という行動をもって自宅に引きこもることで、なんとか精神を保とうとしてきたことが、登校刺激により、最後の砦をくずされることになる。その結果、子どもは次の反応を示す。

①いい子を演じる―
反応は様々だが、回避行動である不登校という行動を阻害(つまり、登校刺激)されたとき、子どもは、さらなる回避行動としていい子を演じるようになる。親などから見て、いい子であることを演じる(もちろん無意識に)ことでそれ以上ストレスを受けないようにする。ほめられるような状況をつくることでストレスが回避されるのではないかという、ある意味正常な反応である。

②暴力的になる―
良い子を演じることに限界が来れば、子どもは攻撃的になったり、暴れたり、困らせるような行動をとるようになる。ここであまり表現できない子どもは、この段階では目立たず次の回避行動に移行していく。

③神経症を発症―
攻撃的な回避行動を表現しにくい子、あるいは、それを親に抑圧されるような環境にある子は、目立たないまま神経症(自律神経症状含む)、あるいは精神病用症状を呈すようになる。

身体症状としては、頭痛・腹痛・嘔気・下痢
他にも不安・興奮・不眠・無関心・過食・幻覚(幻視・幻聴等)・妄想など
(仮に登校刺激により、なんとか学校に行けたとしても、①~③の症状が出れば意味がない。)


親や学校関係者はこれをみて、この子は病気なのではないかと捉える。
登校刺激によって、起きている症状とは気づかず、元来素質としてもっていた病気が発病したのだと勘違いする。


そして、家族は心配し精神科に受診。
薬物療法という手段に頼る。


子どもへの向精神薬の投与は、一時的にはよくなったように感じることもあるが、根本の問題に気付いていないため、長期的には絶対によくならない。もちろん、飲むことで悪化するケースもある。不登校の脳のメカニズムを無視して、安直な方法に頼るのは素人医療以外ののなにものでもない。




原因は、登校刺激であるにもかかわらず、そこに気付かず、精神科疾患なのではないかと思い込み、薬物療法を始めてしまう。


これは、親の問題というよりも、向精神薬を万能と思っている医師の責任が大きい。
子どもの脳科学を考えない小児精神科医療だ。

子どもの中には、発達障害であろうがなかろうが、学校不適応を起こすことがある。
ストレス耐性は子どもによってさまざまだが、必要な対応は薬ではなく登校刺激をなくすこと。


今の日本社会の枠に当てはめるのではなく、その子の生きていきやすさ、適応できる環境を作ってあげること。これが何よりの治療になる。つまり、その子の生きていきにくさへの環境の是正だ。


向精神薬は、基本的に大人の脳で治験・開発されたものであり、子どもに向精神薬をすぐに投与するというのは危険すぎる。


もし不適応を起こしても、その中で子供は成長し、また外に出たいと思えば自然と社会に適応しようとする。この理解が治療の大前提だ。


脳の成長過程で向精神薬の投与は、間違いなく何らかの影響がある。
待つという姿勢をもたず、薬ですべて解決しようとしてもいい結果になるはずがない。


これらの誤解は、統合失調症の誤診や、精神科疾患における早期受診・早期治療キャンペーンの問題にもつながってくる。
続きはまた。



ちなみに、不登校問題を非常にわかりやすく解説してくれている本がこれ
赤沼侃史医師の「子どもの心の病」
という本。非常にわかりやすい。



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