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ダブル選挙はほぼ無くなったようだが嘘つき安倍の「やめたふり解散」に警戒を

 夏の選挙はダブルではなく、参院選だけになりそうです。安倍首相が単独でも有利に戦えると判断し、衆参同日選を見送る方向で与党との最終調整に入ったと報じられているからです。

 もしそうであれば、通常国会は26日に幕を閉じ、参院選は7月4日公示、21日投開票で実施されます。野党の選挙準備が整わないうちに衆院を解散し、ダブル選挙を強行することで衆参両院の国会議員をフル回転させようとした安倍首相の自分勝手な目論見は失敗したことなります。

 しかし、1986年には「考えていないと」と断言した中曽根首相の「死んだふり解散」によるダブル選挙がありました。今回も「やめたふり解散」に打って出るかもしれず、野党の虚を突いた奇襲攻撃への警戒を怠ってはなりません。

 もともと、ダブル選挙には解散権の乱用だとの批判がありました。2院制の趣旨に反し、憲法7条の恣意的な運用であるという問題があるからです。

 今回も安倍首相による恣意的で自己都合の解散だという批判が強くありました。前回の選挙からまだ2年もたっていず、解散して民意を問うべき大義もないのですから、国民の理解が得られないのも当然でしょう。

 「解散風」が吹き始めたのは「参院単独では勝てないかもしれない」と考えたからで、それがやんできたのは「参院単独でも勝てるかもしれない」と考えるようになったからです。どちらにしても、選挙での勝敗が判断基準になっていることに変わりありません。

 しかし、ダブル選挙にすれば与党に有利で野党に不利だというのは、思い込みにすぎないものです。野党にとっては、32ある参院の一人区だけでなく289の衆院小選挙区も含めれば共闘がやりやすくなる面があり、解散ということになれば統一候補は一挙に決まるでしょう。

 確かに過去2回のダブル選挙で自民党は勝ちましたが、それは中選挙区制の下でのことで選挙制度は並立制に変わり、野党共闘も大きく前進しています。亀井静香さんが『朝日新聞』6月8日付のインタビューで述べているように、「解散は蜜の味」ですが「その甘い蜜には、毒が入っているかもしれ」ず、しかもそのことは選挙で負けてからしか分からないのです。

 今回の参院選は現行制度下で最大の議席を得た6年前の議席の改選であり、衆院選も2年前の「希望の党騒動」によって野党が分断されるという「敵失」で得た多数議席でした。衆参両院ともに望みうる最大の議席を確保しており、甘利自民党選対委員長が言っているように、次の選挙でもそれを維持することは「至難の業」です。

 したがって、安倍首相がダブル選挙でなければ勝てないという判断を行ったとしても不思議ではありませんでした。実際には、「勝つ」というより「負ける」のを減らすということになったでしょうが。

 もし、ダブルでなくても勝てると考えたのだとしたら、内閣支持率の高さに幻惑された慢心と油断だと言うべきでしょう。「改元フィーバー」や天皇の代替わり、トランプ大統領の訪日などを政治利用した効果を過信したのかもしれません。

 野党にとってはチャンスです。消費増税と改憲を選挙の争点として挑みかかろうとしている安倍首相と、真正面からがっぷり四つに組んで対決すれば良いのですから。

 とはいえ、安倍首相は「やめたふり」をして野党を安心させ、突然、解散に打って出るかもしれません。このような不意打ちに対しても備えが必要です。

 用心しなければなりません。何しろ相手は、「騙す、誤魔化す、嘘をつく」という3原則に基づいて行動している安倍首相のことですから。

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