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ひきこもったら人はどうなるのか、報道されないひきこもり経験者の声

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――川崎殺傷事件や練馬事件の報道を見て、どう思われたでしょうか。

 一連の事件によって、ひきこもりは「犯罪者予備軍だ」という印象が強くなったのはまちがいありません。

 ただ、それはごく一部の人のことであり、私自身は通り魔など想像もつかないです。それにもかかわらずひきこもり全体のイメージとして事件が語られるのはまちがっていると思わざるを得ません。

 もちろん、孤立感や絶望感が深く、理不尽な目にあった人は暴発することもあるでしょう。それはひきこもりだからというより、人のなかにあるさまざまな感情の混乱だと思います。

 一方、そういう孤独感が強い人や、ひきこもっていて本当に苦しんでいる人に対して、どうすればいいのか、という疑問もあるかと思います。

 私の場合は、家にも学校にも居場所がなくなり、中学生のころから自分が醜いという強い妄想(醜形恐怖)にとらわれました。

 救われたのは、セラピストとの出会いです。その先生は、私の話をさえぎらず、否定もせず、説得もせずに、最後に「つらいでしょうね」と言ってくれたんです。

 そこから変わりました。「世の中いろいろな人がいるなぁ」と思えたからです。

 もちろん、すぐに苦しさは抜けませんでしたが、頭のどこかで「わかってくれる人がいる」と思えたんです。

 いまは、さまざまな分野の研究者へのインタビューを通して「人と出会うことでワクワクする」という経験を積み重ねています。

 苦しくても「この世に生まれた自分を殺したい」とまで思わなかったのは、苦しさに共感してくれた人と出会えたからだと思うんです。(聞き手・石井志昂)

ひきこもりで困ったら

■新ひきこもりについて考える会/東京
 東京で長くひきこもりの当事者、親のための会を開いている団体。東京以外の情報なども持いる「ひきこもりの相談窓口」です。参加者の安全性を守るため、メール連絡があった人にのみ開催情報の詳細を伝えています。(参加費無料/連絡先 h-kangaerukai01☆freeml.com(☆を@に変えてください))

■ひ老会/東京
 ひ老会は、中高年のひきこもり当事者や親のための会。参加費は「献金制(カンパ)」で、ワンコインから1000円ぐらいまでの人が多いようです。場の安全を図るために参加が確定した方にのみ開催情報を伝えています。(連絡先 vosot_just☆yahoo.co.jp(☆を@に変えてください))

ひきこもりに関する全国的な情報は「ひきぷら」にも掲載中。

すぎもと・けんじ/1961年、札幌市生まれ。高校を中退後と20代後半に長期間、ひきこもった。ひきこもり期間は累計9年半。現在はフリーターのかたわら、『ひきこもる心のケア』(世界思想社)を出版。WEBサイト「インタビューサイト・ユーフォニアム」運営。

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