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今年の骨太方針、労働力の底上げに腐心 社会保障の担い手拡大へ


[東京 11日 ロイター] - 政府は経済財政諮問会議で、来年度予算に向けた「経済財政運営の基本方針」、いわゆる骨太方針の原案を示した。原案には労働力人口の確保や、社会保障の担い手を確保するためのあらゆる施策が盛り込まれた。特に就職氷河期世代の100万人を対象とした支援策や、最低賃金引き上げ、70歳までの就業確保などの施策は、労働力不足の緩和や国民の所得向上につなげる狙いがうかがえる。

今年10月に予定されている消費増税実施を明記、「すでに今年度予算で2.3兆円程度の十二分な対応策を盛り込んだ」という。来年度も、増税に伴う需要変動や経済状況を踏まえて、「適切な規模の臨時・特別の措置を講じる」としている。

目先の日本経済の課題として、通商問題による下方リスクを挙げ、「リスク顕在化には機動的なマクロ経済対策をちゅうちょなく実行する」ことも明記。

全体として、増税や海外リスクへの歳出対応は惜しまない姿勢を示しており、財政健全化を掲げている割には歳出削減への記述はほとんどみられない。

肝心の社会保障改革への取り組みは、先送りした形だ。団塊の世代が75歳以上に入り始める2022年までに同制度の基盤強化を進め、財政を持続可能にするための基盤固めにつなげるとして、給付と負担の見直しを含めた改革に着するとしている。しかし、年金と介護の改革に必要な法改正などは、今年年末までに結論を得るとして20年度の骨太方針での提示に先送りした。

それでも、安倍政権として従来から掲げてきた2020年頃の名目国内総生産(GDP)600兆円と、25年度の財政健全化目標の達成方針は変えなかった。

中長期的課題として掲げた人口減少や少子高齢化の急速な進行に対し、労働力確保への対応策や社会保障の持続性には疑問符が付く。今回、人的投資を通しての給付の増加抑制策や支え手確保につながる施策がずらりと並んだ印象だ。

*この記事は11日午後7時43分に配信しました。本文1段落目の表記を修正しました。

(中川泉 編集:青山敦子)

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