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お金をまわす文化、できる人たちから広げていこう

1970年代、そして80年代前半までのヨーロッパや米国の人々は、悲惨な経済状態に苦しんでいた。

どちらも、この29年間の日本に先駆けて、成熟経済に突入した。 それで、成長率がガクーンと下がった。

そこへ石油ショックが襲い物価が高騰したから大変、欧米各国は深刻なスタグフレーションに襲われた。

経済活動は停滞しているのに、物価はどんどん上がっていった。 欧米諸国の人々は収入減の中、生活コストの急上昇に苦しんだ。

経済がボロボロになったところで登場したのが、英サッチャー首相であり、米レーガン大統領である。

お二人は徹底的な規制緩和と民営化、そして大幅減税で「いま動ける人達に、動いてもらう」政策を断行した。

経済学者など多方面からいろんな批判は受けたが、3年後ぐらいから英米経済は回復に転じ、16年余に及ぶ3%成長を実現させたのは紛れもない事実。

その横で、新しい動きも静かに台頭していった。 米国でいうと、寄付やNPO活動など民間の動きの活発化だ。

社会の下層で多くの人達の生活苦が高まり、それ対し少しでも金銭的に余裕がある人々が、どんどん手を差し伸べだした。

それが、教会などへの寄付となり、毎日の炊き出しで失業者や貧しい人たちに食事を提供した。

あるいは財政難で行政サービスが劣化したのを受けて、民間資金をベースとしたNPO活動が急速に台頭していった。

NPO活動はピンきりだが、ピンといわれるところは社会的にも最高の評価を受けており、給料も驚くほど高い。

ともあれ、いまやNPO活動が米国の全雇用の7%~9%を創出しているともいわれる。 それほど重要な経済主体となってきているわけだ。

その原資が寄付であるところが素晴らしい。 といっても、米国人のすべてが寄付しているというわけではない。

一部の人たちの善意がどんどん高まって、それが寄付という行動につながって、米国経済をしっかりと下支えしているのだ。

ひるがえって日本の場合、個人の預貯金マネーはGDPの1.6倍にも達している。 そこから生まれる富は、年0.001%前後でしかない。

7000年たっても、2倍になるかどうかの利殖だ。 まったく意味がない、世界最大のもったいない利殖話である。

ところが、その1%が寄付にまわるだけで、日本経済は瞬時に1.6%成長する。 3%寄付すれば、4.8%成長だ。

とんでもない経済効果が生まれる。 それだけ効果の高い寄付を、高齢者を含め日本人全員が今日からとなると現実味は薄れる。

であるならば、わかった人たちからどんどん動きだしたらどうか。 欧米でも、動ける人達から動き出した。

同様に、日本でも預貯金に抱え込まず、お金に働いてもらうことの意義と経済効果をイメージできる人から順に動き出そう。

寄付でも文化や芸術・スポーツ、もちろん長期投資でも構わない。 とにかく、お金をまわしてやって、お金に働いてもらおうよ。

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