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「追加関税」というブラフで勝利するアメリカ

■「無期限延期」となったメキシコへの追加関税

 メキシコからアメリカへの不法移民問題が一向に改善に向かわないとして、トランプ大統領はメキシコからの輸入品に5%の追加関税をかけると言っていた。しかし、3日間の協議の末に、両国間で合意に至ったため、追加関税措置は「無期限延期」となった。

 必要以上に大騒ぎしていたマスコミ報道とは裏腹に、大方の予想通り、メキシコ政府が折れた形となった。

 アメリカのリベラル(似非リベラル)は、「移民を受け入れないトランプ大統領は非人道的だ」として批判している。しかし、当然のことながら、移民には「合法的な移民」と「不法移民」という2種類が存在している。

 トランプ大統領が拒否しているのは後者の不法移民だけであり、合法的な移民まで拒否しているわけではない。

 しかし、日米ともにマスコミ報道では「不法」という言葉は強調せずに「移民が可哀想」というイメージ報道が為されるきらいがあるので、多くの人が「トランプは酷い!」と騙されることになる。

■不法移民を拒否するのは国として当たり前の行為

 国として不法移民を認めるわけにはいかないというのは当たり前の話である。例えば、北朝鮮からの脱北者が際限無く日本海を渡って日本に入ってくればどうなるかをシミュレーションすれば、よく解ると思う。

 幸い、日本は地続きの国が無いため、そのような問題は他人事で済んでいるが、海を隔てずに国の境界線しかない地続きの国が有れば、そうはいかない。国境には常にパトロールが常駐しなければいけなくなる。

 日本でも、飛行機や船で合法的に入国してくる外国人は多数おり、どこの国の誰であっても拒否させずに入国することができる。しかし、不法移民として入国することは許されていない。こんなことは国家の常識であって、アメリカがメキシコからの不法移民を拒否するのは当然の話なのである。

■トランプ大統領の脅迫外交は成功する

 メキシコからの不法移民が存在するということは、自らが生まれた(住んでいる)国を抜け出したいと思うほどに、メキシコが悪い国だと思われているということでもある。彼らは「脱北者」ならぬ「脱墨者」だと言える。国民から逃げ出したいと思われる国こそが悪いのであって、密入国される国(アメリカ)が悪いわけではない。

 そんなことは、当然、メキシコ政府も理解していることなので、不法移民問題では、メキシコ側に負い目がある。その痛い所を鋭く突いたのが、今回のトランプ大統領の脅迫外交だった。関税合戦になって困るのはメキシコ側なので、普通に考えても不法移民対策で合意するしか手は無い。

 中国政府も現状では関税合戦する強気な姿勢を見せているが、いずれ折れる(妥協案を提示する)ことになると思う。無論、トランプ政権が継続し続けるという条件付きで。

 しかし不思議なのは、日本から移民として他国へ抜け出したいという人がほぼ皆無なところだ。日頃から、あれだけ「日本が悪い」「政府が悪い」と宣っている人々の誰一人として日本を捨てて、アメリカや中国に移民として出て行かないのはなぜなのだろう?

 「日本が悪い」と言いつつも、内心では日本が住み易いと思っているのか、それとも、海外に出て行ってまで「○○国が悪い」と言う勇気が無いのかは不明だが、これも不思議の国ニッポンの謎の1つだと言える。

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