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トランプ大統領元側近バノン氏、G20での米中和解に悲観論

米中和解に悲観論

 トランプ米政権の発足当初、ドナルド・トランプ大統領の首席戦略官兼上級顧問を務めたスティーブン・バノン氏はこのほど香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」の単独インタビューに応じた。

インタビューでは、「トランプ大統領は習近平主席を高く評価しているが、個人的な関係は米中間のディール(取引)には役に立たない場合が多い」と語り、6月下旬に大阪で行われるG20サミットでの米中首脳会談で両国が貿易戦争回避で合意する可能性は低いとの見通しを明らかにしている。

 バノン氏はメディア経営者、政界関係者、戦略家、元投資銀行家、そして保守系ニュースサイトであるブライトバート・ニュースの元会長と様々な顔を持つ。同氏が注目されたのが2016年8月に、米大統領選挙の際にトランプ陣営の選挙対策本部長に指名されたことだ。当選すると、彼はトランプ政権で最初の7か月間、首席戦略官兼上級顧問を務めたものの解任されている。

 これについて、バノン氏は同紙に多くは語っていないが、「いまも大統領のドナルド(トランプ)と個人的な関係は続いており、重要なことについては、彼の側近を通じて連絡を取り合っている」ことを明かした。

 バノン氏は「いま、ドナルドが最も関心があることは来年の大統領選で当選して、2期目を続けることだ」と述べたうえで、「米中関係は大統領選でもっとも大きな争点になることは間違いない。アメリカが貿易戦争で勝利すれば、ドナルドが再選されることは確実だと私は思う」と強調した。

 しかし、バノン氏は「もし、ドナルド以外の大統領候補が当選した場合、その次期大統領は共和党であれ、民主党であれ、ドナルド以上に中国に強硬な人物であることは間違いない」と指摘した。

 トランプ大統領はすでに、米国向けに輸出されている2000億ドル分の中国製品のほか、残りの3250億ドル分の中国製品にも最大で25%もの関税を上乗せることを発表している。これについて、バノン氏は「ウォール・ストリートの人々はドナルドが中国に強硬になることで、株価が下がることを心配しているといわれるが、これは大うそだ。そうなってもあくまでも短期的だ」と分析。

 米中貿易戦争によって、米国内の農業従事者が大きな被害を受ける可能性があるとの観測についても、「米国の農民はアメリカの繁栄が続くことを信じている。また、アメリカの労働者も米中貿易戦争で、アメリカが勝つことで、雇用が戻ってくることを確信している」と断定した。

この理由について、バノン氏は「ドナルドの最大の支持者はラストベルト(米中西部から南部のかつての米国の工業地帯)に集中している白人労働者だからだ」と主張した。

 バノン氏は6月下旬の大阪での米中首脳会談について、「ドナルドは習近平国家主席と会談することになるだろう。しかし、これまでの米中協議をみれば、両者の主張の違いは大きく、ドナルドと習主席の話し合いで、そのギャップを埋めることができるとは思わない」と述べて、悲観的な見方を明らかにした。

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