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バブル世代は、なぜセクハラの元凶なのか

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■視野の狭い女性が、堅実で実直な女性を追い込む

【中野】セクハラに苦しめられる一方で、セクハラを助長したのは女性側でもあるかもしれない、と思わされることもあります。同時期に入社してきた20代半ばの女性営業が、女を武器にするタイプだったんですよ。

【佐々木】いますよね。飲み会に行くときも、露出の多い服で行っちゃったり、飲み会の席でお客さんにベタベタ触ったり。

【中野】お客さんと二人でタクシー乗っていなくなっちゃったり、平気でする人。彼女はやっぱり業績がよかったんですよ。それで役員たちは、「女はかわいくてきれいなほうが営業成績がいい」みたいなことを言いだして。

【羽田】そう、数字がいいんですよね。

【近藤】同期の女の子が病みませんか? 「自分もやらなきゃ」って思うけど、できない。上手にお酌もできないし、触られたりなんて嫌だし。

【中野】そうなんです。女性は、不快だし自分たちもやらされて嫌だしで、彼女のことを好きになれない。でも役員たちは、「若くないからやっかんで」と彼女をかばうんです。結果、彼女は寵愛を受けて職位もどんどん上がっていきました。

【白河】でもそれって、たまたまのサンプル1ですよね。そういう人が一人いると、その人の売り上げは高いけど周りのモチベーションはすごく下がるから、逆に全体としてはマイナスになるぐらいだったりするかもしれないのにね。

【中野】しかも、彼女が辞めた後に担当についた女性営業は、得意先に目の前で「前の担当者の子のほうがいいんだけど、なんで替わっちゃったの?」と言われたそうです。ため息が出ますよね。

■セクハラ会社から新入社員が消えるワケ

【近藤】女性営業の先輩後輩の関係だと、セクハラに関する相談も多いですね。

白河 桃子『ハラスメントの境界線-セクハラ・パワハラに戸惑う男たち』(中央公論新社)

【羽田】保険営業の場合、40代後半以上のベテラン女性営業だと、「しょうがないよね、ああいう世代だから」「任期が終わったらすぐ異動するから」っていう感覚なんですよね。でも20代ではそうはいかない。若手が定着しないですよね。

【佐々木】若いと得意先にも付け込まれやすいですからね。個人商店相手だとお店に行くことになるので、入社直後、まず女性上司に「密室状態で危険そうなときは一緒に行くから言って」と言われました。ああいうこともある、こういうこともあると具体的な話をしつつ、いつでも相談してと言ってくれた先輩もいました。

【羽田】私も、後輩が入ってきたら「何でも相談して」「飲みに誘われたら、私がついていってもいいよ」という話をしますね。私自身は、契約の話をする際、特に男性一人の場合は自宅には行きません。極力、職場の待合ブースや職場近くの喫茶店を指定するようにしています。

【中野】私は部下に、得意先と二人きりで食事に行かないように指導しています。誘われたら「上司も連れていきます」と言わせたり。危険なのは地方出張なんですよね。地方はセクハラ色の強い企業も多いですし、私がついていくこともできませんから。嫌だったら夜の席は「別の打ち合わせがある」と断ってもいいんです、と。その食事会は、業務とは関係ありませんから。

(相模女子大学、昭和女子大学客員教授 少子化ジャーナリスト 作家 白河 桃子 写真=iStock.com)

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