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アングル:GAFAの何が問題なのか、米独禁法調査の狙いとは


[5日 ロイター] - 米政府はアマゾン・ドット・コム<AMZN.O>、アップル<AAPL.O>、フェイスブック<FB.O>、アルファベット傘下グーグル<GOOGL.O>の4社に対し、独占禁止法(反トラスト法)違反の有無を調べる準備をしている。

関係者らがロイターに語ったところでは、米連邦取引委員会(FTC)がアマゾンとフェイスブックを、司法省がアップルとグーグルを、それぞれ管轄する。

大手IT企業が競争を阻害し言論や商取引を過度に支配していると主張する一部の消費者団体は調査を歓迎している。しかし、一部の法律専門家は、米国の法律では反トラスト法違反を立証することが困難なため、大きな改革につながらない可能性もあると指摘する。

米反トラスト法の基本事項と、当局者が注目する点をまとめた。

◎反トラスト法とは

公正な競争の促進を目指す各種の法律。

1914年に成立した「クレイトン法」は、消費者に害を与える合併を政府が阻止できると定めている。

1890年成立の「シャーマン法」は、価格談合その他、競争を制約する談合を禁じている。同法は「独占力」に関するルールも定めており、法律専門家によると、司法省とFTCはこれらの法律を重視しそうだ。

◎なぜ4社が調査を受けるのか

複数の関係筋によると、グーグルについては、検索結果の表示で自社製品を優遇したり、オンライン広告市場における市場支配力を乱用した疑いが重点的に調べられそうだ。

アマゾン、フェイスブック、アップルについては、どの側面が調査されるか分かっていない。

フェイスブックは、共同創業者のクリス・ヒューズ氏によってソーシャルメディア界の独占企業だと指摘された。同氏は新聞への寄稿で、メッセージアプリ子会社「ワッツアップ」と写真共有アプリ子会社「インスタグラム」の売却を同社に強制すべきだと唱えている。

アマゾンは米国のオンライン通販の半分を抑え、同社を利用する販売業者に対して大きな力を持っている。

アップルは一部のソフトウエア開発者から、アプリ販売の独占企業であり、支配力を用いて高い手数料を要求するなどと指摘されている。

◎米政府が4社を提訴するには、何を証明する必要があるか

法律専門家によると、米独占禁止法に違反したと証明することは難しい作業だ。当該企業が独占力を有していると証明するだけでは不十分で、公正な競争を避けるために優越的立場を悪用したことを示す必要がある。

また消費者が被害を受けたことも証明する必要がある。ここ数十年は、価格上昇とイノベーションの減速が見られたかどうかが通常、被害の有無を判断する尺度となった。

一部の法律専門家によると、こうした尺度を用いた場合、サービスの多くに課金していないIT企業が消費者に被害を及ぼしていることを証明するのは困難な可能性がある。

ただ、グーグルやフェイスブックのサービスを「タダ」と呼ぶのは実態に反するとの総意が、エコノミストや国民の間で形成されつつある、との指摘もある。

◎独占禁止法違反が認定された場合、米政府には何ができるか

FTCと司法省はいずれも、連邦裁判所に民事訴訟を起こし、企業に事業モデルの変更を命じるよう判事に求めることができる。

司法省は反トラスト法違反で刑事訴訟を起こすこともできるが、こうした訴訟は通常、カルテルや価格談合に関連するもので、巨大IT企業を相手取って起こすとは考えにくい。

*見出しを修正しました。

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