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半信半疑な投資家たち:米国株式市場は既にベアマーケット?

火曜の米国株式市場は、ダウ、S&P500、そしてナスダックは揃って2%を超える大きな上昇となりました。


買い材料として二つのことが報道されています。

  • パウエルFRB議長の言葉を聞いた投資家たちは、連銀は、金利引き下げに前向きな姿勢であると解釈した。
  • 中国とメキシコとの貿易摩擦に和らぎが見られる。

重要なのは、上記2つは希望的観測です。講演で、パウエル議長はこう述べました。

米経済の動向を注視し、景気拡大を持続させるために我々は適切な行動をとる。

「適切な行動をとる」と議長は言っただけですが、投資家たちは、「適切な行動=金利引き下げ」と解釈しました。

貿易摩擦の件も、具体的な解決策が発表された訳ではありません。中国側からコメントが発表されましたが、「貿易問題は相互を尊重して、話し合いを通して解決することが大切だ」という内容でした。メキシコとの貿易の件も、まだどうなるか分かりません。メキシコ外相は&「米政府と合意できる」と述べましたが、合意できたという報道はまだありません。

下は、ダウ平均のETFの日足チャートです。


確かに強い上昇でしたが、現在の位置は雲の下です(1)。3/10オシレーターを見てください(2)。シグナルラインはゼロラインよりも下ですから、現時点では積極的に買うのではなく、戻り売りの機会を待つべきであることが示されています。(3/10オシレーターの説明は、この動画を参照してください。)

もし投資家たちが、本当にリスクオンの相場が戻って来たと確信したのであれば、国債と金が売られた筈です。下は、米国債のETFです(日足)。


終値で比較すると、今日はマイナス0.37%で取引を終了しました。しかし、今日出来上がったのは陰線ではなく陽線ですから、売り手が圧倒的に優勢であった訳ではありません。

下は金のETFの日足チャートです。


マイナスで今日の取引は始まりましたが、最終的には陽線を形成し、+0.03%で大引けとなりました。言い換えると、弱い寄付きは、押し目買いのチャンスだと判断した投資家たちがいたことになります。

繰り返しになりますが、もし投資家たちがリスクオン相場が再開となったと確信したのであれば、金と国債のETFのチャートには陰線が現れた筈でです。言い換えると、多くの投資家たちは、今日展開された株の上昇に半信半疑です。更に、今日のS&P500のETFの出来高は平均以下ですから、買い手が殺到したと言えるような状態ではありません。

こういう警戒論も発表されています。


上のチャートは、キング・ワールド・ニュースに掲載されていたものです。黒い線はS&P500指数を示し、今回で4本目となる赤い線が引かれている部分にはある共通なことが起きています。

赤い線が引かれている部分:金銀株指数が5.2%以上の上昇、しかし同期間の原油価格は8.7%を超える大幅下落。

過去3回の場合、金銀株指数が大幅上昇する中、原油が大幅下落となったのは、S&P500の動きで分かるようにベアマーケットでの出来事です。今回も同様な事が起きている訳ですが、これは米国株式市場が既にベアマーケットに入っていることを示唆しているのでしょうか?

(参照した記事:Stocks just had their second best day of the year — Dow rallies more than 500 points

FRB議長「適切に行動」 貿易戦争で利下げ視野

WARNING: “Buckle up, folks” – Only 3 Times In History Where Gold Surged While Oil Plunged!

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