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税務当局を甘くみるな、故人のタンス預金額はバレている

賢い相続を専門家が解説

円満相続税理士法人代表で税理士の橘慶太氏

 この7月から民法改正によって、遺産相続を巡るルールが大きく変わる。大改正を目前に、税理士をはじめとする専門家の「相続対策セミナー」に、多くの人が集まっているという。大人気のセミナーではどんな「質問」が出て、どういった「正解」が示されるのか。多くのセミナーで講師を務める、円満相続税理士法人代表で税理士の橘慶太氏が回答する。

【質問】

〈故人のタンス預金を申告しないとバレますか?〉

【回答】

〈税務当局を甘くみてはいけません。隠さず申告することを強くお勧めします〉

 せっかく故人が汗水垂らして働いて残してくれたお金を、みすみす税金で奪われるのは納得がいかない――こうした心情は理解できるが、相続税の申告は正確かつ速やかに行なったほうがいい。

「国税局はKSKシステム(国税総合管理システム)で国民の資産をほぼ完全に捕捉しています」

 KSKシステムとは全国12か所の国税局と国税事務所、全国524の税務署をネットワークで結び、不動産取引から給料の支払調書、確定申告など、個人と法人の財産情報を管理するシステムのこと。申告漏れ、脱税摘発、滞納徴収などで活用される。

 相続の際は、「相続税がかかる財産の明細書」を税務署に提出する必要がある。税務署職員はこの書類を精査して、税逃れの有無をチェックするという。

「KSKシステムやマイナンバーなどで得た情報から、国税局は“故人の預貯金はこれくらいあるはず”と推測します。その金額と『財産の明細書』に大きな乖離があると、“これはおかしい”と税務調査が始まり、タンス預金を隠すなどの行為の発覚につながっていきます」

 預金口座から少しずつお金をおろしてタンス預金に移動したとしても、「おろした額に見合う購入物がない」として資産隠しが発見されるという。

「資産隠しは追徴税の対象になるので、故人の資産は隠さず申告すべきです」

※週刊ポスト2019年6月14日号

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