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観光庁に「国際観光部」新設 IR認定など担当

さて、相変わらずの亀エントリーですが、以下の様な報道がなされました。以下、毎日新聞より。


観光庁に「国際観光部」新設 IR認定など担当
https://mainichi.jp/articles/20190530/k00/00m/040/318000c

政府は、日本を訪れる外国人旅行客の増加を受け、観光庁内に新部署「国際観光部」を設置する。訪日客を2020年に4000万人とする目標に向け体制強化を図る。外国人の利用者が多いカジノを含む統合型リゾート(IR)の認定なども担当する。

既存の国際観光課を7月1日付で部に「格上げ」し、職員数を増やす。観光庁の新部署設置は08年の発足以来初めて。


我が国のIR導入に向けた準備が着々と進むことは喜ばしいことなのですが、一点、我が国の特に「地方部」においてIR誘致を目指す皆様に対して、悲しいお知らせがあります。

昨年成立したIR整備法では、付則として以下の様な記述があります。


第四条 政府は、附則第一条第四号に掲げる規定の施行後最初にされる第九条第十一項の認定の日から起算して五年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。ただし、同項第七号に規定する認定区域整備計画の数については、当該認定の日から起算して七年を経過した場合において検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
(注:下線部は筆者による)


上記下線部においてIR整備法付則では、IR整備区域の最初の認定から7年後以降に整備区域の「数」に関する検討を行い、「必要があると認める時」は所要の措置を講ずる、すなわちその数を追加する可能性が記述されています。

実は現在法律上「最大3」とされている整備区域の認定は、我が国のIR整備政策の総合調整を行っているIR推進本部が、「我が国を代表する規模とすべし」などと大都市圏への整備に全振りをした論議を進めており、地方部でのIR誘致には非常に不利な建付けとなっています。

そこで、出てきている待望論が上記の付則第4条の整備区域の追加に関する記述。「最大3」とされている当初の整備区域は大都市中心の論議であるが、一方で7年後に検討の始まる(可能性がある)追加認定は地方部に対してより配慮を行った基準が別途検討されるのではないか?という希望的観測であります。

この様な希望的観測に基づいて、全国では「当初最大3」の認定は最初から「ダメ元」であり、本命は7年後の追加認定に定めているのだなどと、実しやかに主張している全国のIR誘致都市も存在している状況。

しかし、この様な方々にとって今回のニュースが悲報となるのは、役所側が「国際観光部」をIR認定の担当部署として定めている限りにおいて、少なくとも行政側が今後示唆する政策としては、今の「国際観光振興」を重視する路線は堅持されたままになるのではないか、という事であります。観光資源課あたりが担当になっていれば、もう少し「地域振興」に寄った論議もあったのでしょうがね。

勿論、IR整備法付則第4条に定められた整備区域の数の変更には、我が国のIR整備を「最大3」として定めた現・IR整備法の改正が必要であるわけで、その法律の是非を審議するのはあくまで「政治」側です。

所管部署の属性から考えると「国際観光振興」の文脈が自ずと強くなってしまうであろう今後のIR整備論議を、「地域経済の振興」の文脈に振り向ける為にはおそらく政治の力が必要で、その為には各地方部でIR誘致を狙っている皆様自身が引き続き様々な努力を行って頂く必要が出てくるのだろうなあ、と考えている所であります。

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