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陰謀と暗躍の財務省が、朝日新聞の連載「民主党政権 失敗」に厳重抗議とはちゃんちゃらおかしい

◆読売新聞YOMIURI ONLINEが5月1日午後6時10分、「朝日新聞記事に事実誤認、財務省が異例の抗議文」という見出しをつけて、以下のように報じている。

.「朝日新聞が先月5日に掲載した民主党政権に関する記事に複数の事実誤認があったとして、財務省は1日、同社への抗議文をホームページ(HP)に掲載した。同省が報道機関への抗議をHP上で表明するのは初めて。同省は、これまで2回、同社に抗議して謝罪・訂正を求めたが、納得のいく回答が得られず、掲載に踏み切ったとしている。同省が問題としているのは、朝日新聞が先月5日の朝刊1、2面に掲載した連載『民主党政権 失敗の本質』の1回目。記事では『鳩山(元首相)は(政権交代前の)総選挙直前、同省幹部とひそかに接触を重ねていた』『野田(首相)は財務相に昇格すると、財務官僚の仲介で自民党の財務相経験者と会合を重ねた』『野田内閣になると、官房副長官に、東大在学中から財務次官の友人である前国土交通次官が就任』などとしている。これに対し、同省広報室は「『接触を重ね』た事実も、『仲介』した事実もない。財務次官と前国交次官は学生時代全く面識はない。そもそも財務次官に取材がなかった」と話しており、HPでは『記事には明らかに事実と異なる点が認められ、厳重に抗議するとともに、内容の訂正などしかるべき対応を求めた』などとしている。同省が、記事の内容について新聞社に抗議文を送るのも1998年以来という。朝日新聞社広報部は『当社の取材で得られた情報と認識の違いがあり、その点について財務省に説明しているところです』としている」

 財務省のホームページを開いてみると、確かに「抗議文」が掲載されている。
 「朝日新聞(平成24年4月5日付け朝刊)の『民主党政権 失敗の本質1』と題する記事への抗議ー朝日新聞(平成24年4月5日付け朝刊)において、『民主党政権 失敗の本質1』と題する記事が掲載されています。当該報道に関しては、当省幹部の氏名が引用されていますが、当該関係者は一切取材を受けておりません。記事の記載内容には、明らかに事実と異なる点等が認められます。本件記事に関して、財務省から朝日新聞に対し、読者に誤解を与えたことにつき、厳重に抗議するとともに、内容の訂正など然るべき対応を求めました」
 朝日新聞の連載「民主党政権 失敗の本質」は、私も読んだ。近年珍しい出色の企画だった。とくに「財務省の陰謀、暗躍ぶり」を炙り出そうとした「1回目」は、実によく出来ていたと思う。政権政党となった民主党の国民との公約である「マニフェスト」を踏みにじり、 消費税増税を強要してきた財務省の常軌を逸した横暴ぶりは、目に余るものがある。いかに財政事情が芳しくないとはいえ、政権の根幹を揺るがし、次期総選挙で惨敗するかも知れないほど、内閣支持率が急落し、政権が危機状態に陥るところまで追い込んで、平然としているのは、異状である。

 朝日新聞記者が取材に来なかったからと言って、厳重抗議するのも、官僚中の官僚と言われる財務官僚にしては、大人気ない。直接取材に行っても、タヌキのような態度でコンニャク問答によりのらりくらり、事実をはぐらかすに決まっているので、周辺取材から攻めるしかない。財務省が、「ウソだ」とわめけばわめくほど、朝日新聞の連載「民主党政権 失敗の本質」の真実味が増幅してくる。早い話が、国民に何らの責任を負わず、責任も取らない財務省および財務官僚は、信用されていないということだ。

◆それにしても、財務相を務めた菅直人前首相が2010年7月11日に実施した参院議員選挙の際、民主党の熟議も経ずに突然変異して「消費税を現行5%から10%に引き上げる」と打ち上げたのが、未だによくわからない。それは、民主党のマニフェストに明らかに違反していたからである。

 当然、多くの国民有権者の批判、反発を受けて、民主党は過半数を確保できず、「衆参ねじれ現象」を引き起こしてしまった。菅直人前首相は、謝罪することもなく、政権に恋々としてしがみ続けた。菅直人前首相の後任財務相から首相に就任した野田佳彦首相も、「勝栄二郎財務事務次官ら財務官僚によるマインドコンとロール(洗脳状態)」にかかったかのように、「不退転の決意で消費税増税一本槍の路線」を頑なに突っ走っている。この結果、「マニフェスト破り」こそが正当派だと言わんばかりの厚顔無恥ぶりである。

 財務官僚は、民主党が潰れようが、どうなろうがどうでもよいのである。しかし、国民有権者との公約を結んでいる政治家は、そうはいかない。

 朝日新聞の連載「民主党政権 失敗の本質」が、こうした大前提の上で、取材構成、執筆がなされている点を最も重視すべきである。

 財務省が、税金を費やして、厳重抗議するとは、ヘソで茶を沸かすほどに、ちゃんちゃらおかしい。文句があるのなら、堂々と白日の下に姿を現して、朝日新聞と公開討論でもして、お茶を濁したらよかろう。ドブネズミでもなければ……。

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