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日曜夜『いだてん』『一軒家』『イッテQ』視聴率戦争の舞台裏


撮影に臨む阿部と峯田

 時折ぱらついていた雨もすっかり上がり、都内のとあるグラウンドは、とみに熱気を帯び始めた。この日、出演者とスタッフを合わせて総勢100人規模でおこなわれたのは、NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』の撮影だ。

 多数のエキストラも含めた大撮影隊の輪の中心で、阿部サダヲ(49)はリハーサルに臨んだ。晴天のもと、阿部はリラックスした雰囲気で、近くには清さん役の峯田和伸(41)の姿も。


移動中にスタッフと談笑する勘九郎

 物語は中村勘九郎(37)と阿部のW主演で進む。1月から主演を務めてきた勘九郎のバトンを受け、6月から始まる第2部は、阿部がこの大所帯を率いていく。だが、このバトンが、かなりの重さなのだ。

 各話の平均視聴率は1桁台が続き、4月28日放送の16話では7.1%と、大河史上最低記録を更新。NHKの木田幸紀放送総局長が「見たことがない大河ドラマ。この先しょっちゅう作れる大河ではない」と作品を評価しつつ、「馴染みにくい、わかりにくいという意見もいただいている」としたように、苦戦を強いられている。

「内容は面白いが、時代を行き来する早いテンポに、視聴者がついていけなくなった。フィクションであれば色恋や、重要人物の突然の死などでテコ入れができるが、大河は史実に基づかない展開にはできない」(キー局関係者)

 近年の「日曜夜8時」といえば、大河と『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の二強が常だった。だが、大河の低迷と重なるように、勢力図は一変。現在、顕著に存在感を示すのが、『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)だ。

「『ポツンと』は、40、50代以上向けで、『イッテQ』は若年層向け。視聴者層が違うので潰し合うことはないと思われていた。

 だが、『いだてん』を離れた中高年が『ポツンと』に流れ、さらに、やらせ問題を機に『イッテQ』の若年層も興味を示している。見知らぬ場所を旅する、面白い一般人が登場するというトレンドに乗っていることも、人気の要因だ」(制作会社関係者)

『ポツンと』は、2月24日に初めて『イッテQ』を超えると、その後も拮抗。5月19日には平均19.8%と大台目前の好成績を叩き出し、頭ひとつ抜け出したのだ。

 TBSとフジテレビも試行錯誤を続けるが、「正面から張り合っても勝てない」(フジ制作関係者)と白旗を上げ、話題を呼んだ『池の水ぜんぶ抜く』(テレビ東京系)特番も、一時の勢いは見られない。

 独走態勢に入りつつある『ポツンと』と、その後を追うライバル『イッテQ』に、『いだてん』が食らいつくには。テレビ番組に詳しいコラムニストのペリー荻野氏は「関ヶ原の戦い」に活路を見出す。

「大河の視聴者は、『関ヶ原の戦い』のようなお馴染みの場面が好きなので、『いだてん』なら東京五輪で『東洋の魔女』が出てくる場面などは注目されると思います。五輪の選手役を誰がやるのかも楽しみ。

 たとえば、イチローや上原浩治など、本物のアスリートを出しちゃうような遊び心にも、期待したいです」

 以下で、『いだてん』『イッテQ』『ポツンと』の視聴率推移を公開する。日曜夜のゴールテープを切る真の韋駄天は、はたして−−。


※視聴率はビデオリサーチ調べの平均視聴率(関東地区)。*は特番

(週刊FLASH 2019年6月11日号)

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