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「冗談狩り」という日本政治の病

■冗談も言えなくなっている日本の政治

 自民党の桜田義孝議員が、またまた問題発言をしたとのことで騒がれている。
 今度は一体、どんな発言をしたのかと実際の映像を観て確認してみると以下のように述べておられた。
>「結婚しなくたっていいっていう女の人が増えちゃったんですね。ここ(会場)にいる人は子どもを産める年齢の人が比較的少ないですが(会場笑)、自分達のお子さんやお孫さんには最低3人くらい産んでくれるようにね、お願いしていただきたいんですよ(笑)。
 この発言が「国会議員の恥」とまで言われているそうだが、私には、普通に笑いを取るために話された漫談にしか聞こえなかった。それとも、国会議員は講演の場で冗談を言ってはいけないという決まり事でもあるのだろうか?

 「最低3人くらい産んでくれるようにお願いしてくれなきゃ困りますよ!」と上から目線の命令口調で言えば問題かもしれないが、今回の発言は、笑いながら話されていることからも明らかなように、「子供を産め」と強制的に勧めているわけではない。3人くらい産まないと、少子化に歯止めがかからないという事実を柔らかく伝えたというだけの話だと思う。

 これで問題発言になるなら、一体、どう言えば問題にならないのだろうか?
 逆に以下のように言えば、どうなるのだろうか?

 「結婚しなくたっていいっていう女の人が増えちゃったんですね。ここにいる人は子どもを産める年齢の人が比較的少ないですが、自分達のお子さんやお孫さんにも、無理に子どもは産まなくてもいいとお願いしていただきたいんですよ(笑)。

 逆にこの発言の方が大問題になると思うのだが、今回の桜田議員の発言を批判している人々は、この発言なら問題ないということになるのだろうか?
 しかし、もしこれが本当に問題にならないというなら、政治家は日本の少子化を問題視してはいけないということになってしまうが、それでいいのだろうか?

■「冗談狩り」に勤しむ政治家達

 敵対する政治家が、どこで何を話したかを諜報機関の如く一言一句調査し、どこかに突っ込み所がないかを目を皿のようにして探している。そんな、かつてのシュタージ(東ドイツの秘密警察)のような真似事をするのが政治家の仕事なのだろうか?

 一般的な国民は、そういう重箱の隅を突いた揚げ足取りばかりで肝心なことが何も進まない政治(政争)にこそウンザリしていると思うのだが、なぜ、そのことに気が付かないのだろうか? それとも、そんなことは理解しているが、まともな政治よりも政争パフォーマンスをした方が国民は喜ぶとでも思っているのだろうか?
 
 しかし、先日の川崎市の無差別殺傷事件では、犯罪が起きたのは社会のせいだとして、「この社会をなんとかしなくてはならない」と言いつつ、やっていることが「言葉狩り」にすらなっていない「冗談狩り」では、唖然としてしまう。

 「人間同士の絆が希薄になった社会が犯罪を生む」と言うのであれば、むしろ、言いたいことを何も言えなくなるような「言論の不自由社会」を推し進めているかに見える現在の歪んだ政治(政争)や報道にも、その一因があると言えるのではないだろうか?

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