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「容疑者の部屋にゲーム機」川崎の事件報道に反発相次ぐ 「マスゴミ叩き」加熱に「ネットユーザーは冷静になって」と識者

ゲームがあったことだけを報じたため、「ことさら強調しているように伝わったのでは」と推測します

川崎市登戸駅近くで起きた、カリタス小学校の児童らを狙った殺傷事件の一部報道に、批判が相次いでいる。5月30日、フジテレビは「部屋にテレビとゲーム機」があったことを速報として報道。日本テレビも同様に速報として「男の家宅捜索 テレビやゲーム機」と報じている。

ネットではこれらに、「ゲーム機を悪者にしようとしている」などの声が噴出した。前参議院議員で、表現を守る会会長の山田太郎氏もツイッターで、

「川崎殺傷事件の報道。あえてゲームとテレビのみを切り出し、記事ではゲーム機をことさら強調し、あたかも犯罪と紐付けるような報道は認めるわけにはいきません。抗議します(テレビの世帯保有率は98%以上、ゲームも3割以上)」

と報道姿勢に苦言を呈している。

ITジャーナリストの井上トシユキさんはキャリコネニュースの取材に、「部屋にテレビやゲームがあったことを大々的に報じる必要はなかった」と批判に一定の理解を示した上で、「視聴者側が強く受け止め過ぎている」とも指摘した。

「ゲームと犯罪実行との関連は『極めて弱い』と言われている」

井上さんは、ゲーム機とテレビがあったことを報じたのは「視聴者が容疑者の動機を推理するための素材を提供しようとしたため」ではないかと推測する。しかし、「英米など海外の研究では、暴力的なゲームのプレイと犯罪実行との関連は『極めて弱い』と明らかになっている」として、そもそもゲーム機に関して「報道する意味がない」と一蹴した。

ネットでは、ゲームと犯罪の理由を結びつけたいために報道したのではないかという見方が強いが、「決めつけの意図はそんなに無かったのでは」とも語る。ゲーム機の存在だけを報じたために、報道側と視聴者ですれ違いが生じた可能性がある。

「その後、大量殺人の記載がある雑誌が2冊見つかった、という報道がありました。載っていたのは海外の事例で、日本の事例はなかったことも合わせて報じられましたが、ゲーム機については『あった』としか言っていません。強調する意図はなくても、存在の有無だけを伝えたために、強く受け止められたのかもしれません」

「偏向報道」「マスゴミ」などの批判は「そろそろやめるべきでは」

報道のタイミングや内容に「意味がない」と批判する一方で、井上さんは、視聴者やネットの過剰反応についても指摘する。

「すぐに『マスゴミ』などのマスコミ嫌いが出てくるのは、ネットではいつものことです。『偏向報道だ』『決めつけをする』などの反応もお約束みたいなものですが、そこまでの悪気はなかったと思います。かなり悪し様に言いますが、やり過ぎではないでしょうか。そろそろこうした反応はやめたほうがいいと思います」

確かに、フジテレビや日テレの報道は最新の捜査状況を報じたに過ぎず、ゲーム機をことさら悪者にする意図はなかったようにも捉えられる。「ネットユーザーが一部の影響力の強い人に同調しすぎている。冷静になってもよいのでは」と苦言を呈した。

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