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『わたし、定時で帰ります』第7話 「亭主に任せてお前は食べる係か」父と娘の世代間ギャップ描く 「仕事が人生の全てじゃない」に共感の声

どちらかが一方的に悪い、という話ではありませんでした
どちらかが一方的に悪い、という話ではありませんでした


「絶対に定時で帰る」がモットーのヒロインを吉高由里子さんが演じる『わたし、定時で帰ります』(TBS系)。5月28日放送の第7回は、結衣(演:吉高由里子)が父親に対して放った「仕事が人生のすべてじゃない」という言葉が共感を呼んでいた。

これまでの放送では結衣が務めるWEB制作会社の、辞めたがりの新人や氷河期世代の同僚、猛烈ワーキングマザーなど、癖のある同僚たちに焦点が当てられてきた。今回は、家庭を顧みない滅私奉公が当たり前だった親世代にスポットを当てた形だ。(文:篠原みつき)

「掃除も洗濯も掃除機や洗濯機がやるもんだ」「そんなんだから婚約破棄されるんだ」

「今でも結衣のことが好き」という晃太郎(演:向井理)の言葉に戸惑う結衣と巧(演:中丸雄一)だったが、結衣の元に父親(演:小林隆)から「お母さんが家出した」と連絡が入る。父は母の還暦祝いを忘れてゴルフ旅行に出かけ、帰宅すると「もう家には帰りません」と置手紙が残されていた。

新規サイトを任された結衣だが、一人で何もできない父から頻繁にLINEが入り仕事に集中できない。結衣は夕食を買って実家に駆け付けるが、父親は、「(料理は)巧のほうが上手い」と話した結衣に、

「亭主に任せてお前は食べる係か」

「掃除も洗濯も、掃除機と洗濯機がやるもんだ」

「そんなだから晃太郎君に婚約破棄されるんだ」

などの説教を繰り出す始末。家事を軽視し、"仕事命"でお気に入りだった晃太郎を何かにつけて持ち出す父に、結衣は猛反発した。

「私はみんな好きに働けばいいと思ってる。でも仕事仕事で家族とか健康とか大事なものをないがしろにするなんて変でしょ。仕事が人生の全てじゃないんだからさ」

ネット上では、「その通りだと思う」「仕事をしてればすべてOKなわけじゃない」といった共感の声が上がった。

「俺が働いていたころとは、時代が違うんだな」父もまた時代に翻弄された人

結衣は、自身が新卒入社で無理な働き方をしたトラウマから「絶対定時に帰る」を貫いているが、仕事人間で家庭を顧みない父親が反面教師でもあったのだ。「私はお父さんみたいな働き方はしない。お父さんみたいな人とは絶対結婚しない!」と、激しい言葉をぶつけてしまう。

混乱の中、ついに「定時に気づかない」という異常事態に陥る結衣。心配した賤ヶ岳(演:内田有紀)と三谷(演:シシド・カフカ)は、結衣の実家を訪れ家事をサポートした。和やかな雰囲気を作り、結衣と父の仲はなんとか修復された。

ネット上では父親に対して、「ガチで嫌いになる」という声もある一方で、「お父さんの時代はそういう働き方だったと思慮する余地を残してくれた」と称賛する声も。確かにドラマの後半、父が「俺だって、好きでうちに帰らなかったわけじゃない」と心情を吐露する場面には、家庭を背負って働くしかなかった当時の男性たちの哀愁がにじみ出ていた。

「俺が働いてたころは、転職なんか気軽にできなかった。理不尽なことがあっても、定年までじっと耐えなきゃいけなかった」

若い世代もそうであるように、誰でも時代の空気に逆らえない面がある。ドラマは、過去のツケが回ってきた父親に「俺が働いてたころとは、時代が違うんだな」と、"夫婦二人で働く時代"に理解を示す言葉を語らせている。世代間のギャップを感じることが多い中、片方を一方的に悪者にしない作りで後味がよかった。

ユースケ・サンタマリアがもたらす「本格的な残業地獄の危機」

他方、またしても気になるのはブラック上司の福永(演:ユースケ・サンタマリア)だ。旧知の取引先から大赤字の仕事を取ってきて、「なんとかならないかな~」とまたも自分の都合のいいように仕事を回そうと画策している。次回はいよいよ、結衣に本格的な残業地獄の危機が訪れるようだ。やっと帰ってきたお母さんの温泉みやげ「地獄饅頭」が、それを暗示していた。

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