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今年に入り米国債の保有高を増加させている中国

 米財務省が発表している米国債国別保有残高(MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES、http://www.ustreas.gov/tic/mfh.txt)によると、今年2月の日本の米国債(短期債含む)保有残高は1兆959億ドルとなり、1月の1兆828億ドルから増加した。

 これに対してトップの中国も1兆1789億ドルと、1月の1兆1662億円から増加した。中国による米国債保有額は昨年末にかけて減少傾向となっていたが、今年に入り再び増加基調となっている。中国は保有する外貨準備の運用の多様化を進めているとみられているが、結局は米国債主体に運用せざるを得ない状況となっているのではなかろうか。

 上位10か国は次の通り(単位、10億ドル)。中国(China, Mainland)1178.9 、日本(Japan)1095.9、石油輸出国(Oil Exporters) 264.5、ブラジル(Brazil)225.5、カリブ海の金融センター(Carib Bnkng Ctrs)223.8、台湾(Taiwan)178.1、スイス(Switzerland)148.1、ロシア(Russia)142.1、香港(Hong Kong)140.5、ルクセンブルグ(Luxembourg)138.3。

 米国債保有国の上位陣の動向を見る限り、1月から2月にかけては日中が残高をやや増やし、それ以外はほぼ現状維持となっていた。

 1月25日のFOMCでは、事実上のゼロ金利政策を解除する時期を、これまで公表してきた来年の半ばから1年余り先延ばしし、物価に対して特定の長期的な目標(goal)としてPCEの物価指数での2%に置くことを決定した。これをきっかけに一時崩れかけていた米国債は再び買われ、1月末に米国10年債利回りは1.8%近辺に低下し、その後も比較的安定した動きをしていた。

 その後の米国債の動きを見ると、3月13日のFOMCあたりまでは高値圏での推移が続くことになる。しかし、3月のFOMCでは、FRBが景気に対して明るい見通し示したことなどをきっかけに、米債は急落し10年債利回りは2.4%近くまで上昇している。この際に米国債国別保有残高に大きな変化があったのかどうか。来月発表される米国債国別保有残高に注目したい。

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