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  • mkubo1

バスの事故の背景は何か?

GWに、とんでもないバス事故が起きました。

お亡くなりになった方のご冥福を心よりお祈りします。

原因は、まだ、はっきりしませんが、どうも、運転手の居眠りのようです。

直接的な原因は、運転手の居眠りですが、背景には、いろいろな原因があるようです。

確かに、運転手個人の体調の問題と言ってしまえば、それまでですが。

が、総務省が2010年に行った長距離貸切バスの運転手へのアンケートがあるのですが、90%は「ひやり」を感じた経験があるとか。

まあ、想像になるのですが、貸切バス(高速ツアーバス)は、規制が緩い分、どうしても、労働が過酷になるようです。

負担が労働者に来てしまうということです。

にわか知識でいけば、高速長距離バス(貸切バス)については、670km未満の距離であれば、運転手一人でOKだとか。

しかし、不思議なもので、高速乗合バスと高速貸切バスでは、似て非なるものとか。

路線バスにおいては、ほぼ2時間おきに運転手が変わるような運行体制になっているそうですね。

一方、貸切バスは、実質的に路線バスと同じようなことを行っても、緩い基準になっているのです。

これは、規制を緩めれば、結局、業者が、ギリギリのところまで値段を下げて、価格競争が起きて、結局、安くすれば、安全が犠牲になるということですね。

実際に2000年に規制緩和が行われ(小泉内閣時代)、貸切バス事業者は10年間でほぼ倍増しました。

高速ツアーバスの利用者(乗合バスは除く)は、2005年の23万人から2010年には、600万人以上に増加しています。

(乗合バスは1億1000万人くらい)

官僚が怒るのもある意味仕方ないことで、世の中の声を聞いて「規制緩和」をすれば、確かに利用者は増えて、それはそれで、いいことなのですが、一方で、規制緩和が事故の遠因となり、その結果、またしても、規制強化せざるを得なくなるのです。

「いったい、業者は何をやっているのか」

という思いを官僚や政治家が抱くのも無理がありません。.

が、ただ、官僚も、政治かも規制緩和をするところが、ややずれているような気もしますが…

今回の事故の場合、小松→東京で3,500円ですからね。

これで本当に利益がでるのかどうか。

同業者は、あり得ないという声が多いですし、私も、なぜ、こんな価格設定でやっていけるのか不思議ですけど。

どうも、この辺に無理があり、このような事故の原因になっているような気がしますね。

実際、2007年の吹田市で貸切バス事故以降、だいたい年に1、2回の貸切バス事故(10名以上のけがまたは死傷)が起きています。

高速乗合バスでの事故は、ほとんど聞きませんね。

一般に、乗合バスで多いのは、発信と急停止での事故ですから、高速道路での事故は、やはり、貸切バスが多いのかと思います。

となると、やはり、この乗合と貸切の規制の違いをなくし、ある程度、安全面を厳しくするのでしょうね。

こんなことを考えていたのですが、やはり、なぜ、こんな安い価格で、商品を提供するのか?

その辺がよく分かりません。


企業でも個人でも、事業を行うためには、継続が大事であり、そのためには、継続的に利益を出さなければいけません。

赤字では、継続は出来ません。


その利益を出すためには、資本主義がもっと優れており、効率的なのです。

それ以上の制度は、今のところ発見されていません。


ですから、継続的に利益を出すということが重要です。

しかも、競争原理が働く環境の下で、利益を出さなければいけません。


ここで考えていただきたいのですが、コカコーラですが、競争の激しい、清涼飲料水の分野で、割引をしていますか?

ルイヴィトンはいかがですか?

利益を出すために、価格でない別な何かを付加価値として、消費者に提供しているからこそ、価格競争に参戦しません。


ただ、日本人は、どういうわけか、「値段がすべて」的な価値判断をする傾向があります。

値段でその価値を計ってしまうのです。

だからこそ、安いものに対して、異常な価値観を示す一方で、ルイヴィトンを好むのです。


個人的な考えでは、この長期化するデフレ環境で、名目賃金が増えませんから、値段でしか物事を判断できなくなってきているのです。


消費者が、このような態度であれば、付加価値を持たない事業者は、安売りへと走るのだろうと思います。

日本は、この傾向が非常に強いように思います。

当然、過労が付加価値なんていっている経営者がいたら、それは、ほとんど終わりですね。


このブログは、商売にしていませんが、もし、お金を取るのであれば、付加価値が問題になるでしょう。

多少、値段が高くても、消費者が付加価値を感じてくれれば、お金を払ってくれるものです。

逆に、付加価値を感じなければ、安くても、ダメですよね。

ブログなので、生死に関わることもありませんが、バスとか飛行機は、やはり、問題ですよね。

なんだか、雨後のたけのこ状態の格安航空会社も、やや心配になってきますね。


今回のバス事故も、背景としては、こんなこともあるのではと思うのでした。

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