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「ミス慶應」が2人誕生か、三田祭のミスコン主催者が分裂

日本テレビの鈴江奈々アナもミス慶應出身(時事通信フォト)

テレビ朝日の竹内由恵アナは2006年のミス慶應(時事通信フォト)

 慶應大学の「三田祭」(11月開催)は毎年20万人以上の来場者を集める日本最大規模の学園祭として知られるが、今年は開催まで半年あるにもかかわらず、すでに大きな注目が集まっている。目玉行事となったミスコンで、史上初となる「2人のミス慶應」が誕生するかもしれないからだ。5月初旬に発表されたミスコンのファイナリストは、“2団体”で計13人。一体何が起きているのか──。

【写真】こちらもミス慶應のテレビ朝日・竹内由恵アナ

 元フジテレビの中野美奈子、日本テレビの鈴江奈々、元TBSの青木裕子、テレビ朝日の竹内由恵など、数々の人気アナを輩出し、“女子アナの登竜門”とも呼ばれる「ミス慶應コンテスト」に、異常事態が発生した。

 2つの運営団体が同時にミスコンを主催し、それぞれが別々に候補者エントリーを開始。どちらも正当性を譲らず、両団体が弁護士を立てて争うという、「学生イベント」の域を超えた対立に発展しているのだ。

 もともと「ミス慶應コンテスト」を主催してきたのは、慶應大学の公認サークルである広告研究会だった。

 しかし2016年4月、同会に所属する男子学生らによる集団強姦事件が発生。広告研究会は解散となり、ミスコンも中止となった。

 それから2年後の2018年、新たな学生団体「ミス慶應コンテスト2018実行委員会」が立ち上がり、ミスコンが復活。実行委員会は今年3月、昨年に引き続いて「ミス慶應コンテスト2019」の開催を企画した。

 しかし4月に「KOPURE(コプレ)」という別の学生団体が「ミス慶應コンテスト2019」の開催を宣言し、候補者のエントリーを開始したのである。

◆そっくりなホームページ

 一連の分裂騒動について、実行委員会の代表を務める男性が語る。

「KOPURE側からミスコン開催の連絡はありませんでした。4月9日に突然、エントリーを募るHPが立ち上がり、そこで初めて知った形です。うちのHPと類似しており、『ミス慶應コンテスト2019』という言葉も同じ。最大の問題は、うちが主催した2018年のミスコンファイナリストの写真が使用されている上、〈ミス慶應は今年から生まれ変わります。運営体制を一新し……〉という言葉があったことです。これは、KOPUREが我々から主催者の立場を“引き継いだ”ような印象を与えます。そのため、まず先方に写真や文面を変更してほしいとメールで抗議しました」

 しかし、KOPUREのHPに変化が見られなかったため、4月末、実行委員会は弁護士を立てて警告書を送付したという。

「エントリーする女性たちを混同させる表現で、不正競争に当たると判断しました」(代表男性)

 これを受けて5月2日、KOPUREはHP上に〈重大なお知らせ〉とする文書を発表。一部誤解を与える表現があったことを謝罪しつつ、こう主張した。

〈弊団体のホームページの適法性を検証すべく、弊団体において弁護士に相談致しましたが、ミス慶應コンテストないしそれに実施年を付した名称は特定の団体が独占使用する性質のものではなく、また、弊団体のホームページにおいて信用を害する違法な行為は認められないとの回答をいただいております〉

 当初、KOPUREは5月11日~12日に二次選考、7月12日にファイナリストを発表すると告知していたが、5月8日、突如ファイナリストを発表。これも物議を呼んだ。

「我々が一部の関係者に、“10日にファイナリストを発表する”と明かしたタイミングだったので、驚きました」(同前)

 本誌はKOPUREにも取材を申し込んだが、締め切りまでに回答はなかった。

 両団体ともに、11月の三田祭(学園祭)に合わせてグランプリを決定する予定で、それまでの半年間はSNSや各種学内イベントに登場し、広報活動を続けていくという。

 双方のファイナリストを見ると、前年にミスコンを開催した実行委員会側は従来のミスコンを踏襲した正当派美女が並び、KOPURE側は元アイドルや芸能事務所所属の学生モデルが顔を揃えるなど、方向性も真っ二つとなっている。

◆間違えて応募する学生も

 かくして「ミス慶應コンテスト」が2つ同時に進行するという前代未聞の騒動に発展したわけだが、いったいどちらの主張に分があるのか。知的財産権に詳しい金沢工業大学客員教授で弁理士の栗原潔氏が語る。

「KOPURE側の言うように、学生主催のミスコンの場合、特定サークルに独占権があるわけではないので、差し止める権限はありません。問題なのは、KOPUREが同じ『ミス慶應コンテスト』という名称を使っているために、昨年も開催した団体だと間違えて応募してしまうケースがあったということ。法的効力がないにせよ、実行委員会側が抗議するのは当然といえます。

 大学側がミスコンの商標を取り、公認サークルにライセンスを交付するという方法もありえますが、現実的ではない。フェミニズムの観点から、近年は女性の美をコンテストで争わせること自体に反対する人も多い。慶應義塾が率先してその商標を取るかといえば、はなはだ疑問です」

 大学の広報室に聞くと、「ともに非公認団体で、大学としてはミス慶應の運営には関知していない」とのことだった。

※週刊ポスト2019年6月7日号

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