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他人事、とは笑えないお話。

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実のところ、こういう話って結構あって、今回問題になっている「○○広場」に関しては、ざっと240件超の商標登録がなされているし、第41類関係のものだけに絞っても50件程度は残る。そして、「えがお広場」(登録第5297171号)が登録されてます、とか、「クリスタル広場」(登録第5921871号)が登録されてます、と言ったところで、ピンとくる人はそんなにいないはず。

更に同じ催事系でも、「○○市場」とかになってくるともっと深刻で、一般的にこの名称に関係する第35類(小売)は、すべての商品区分とクロスサーチされてしまうので、どんな名前を付けても、まぁまぁ類似する第三者商標がヒットしてしまう、という悲惨な事態になりがちだ。

今回の大分市の「祝祭(の)広場」のように、常設、かつ再開発の目玉のようなスポットの名称、かつ正式オープン前、ということであれば、ちょっとでも疑義が生じたらさっさと変えてしまうにこしたことはないと思うのだが、仮設会場での1週間の期間限定のイベントで、しかも「プレス告知済み、パンフレットも全部刷ってしまいました!」と現場の事業部門の担当者が駆け込んできたときに、「いやいや、1年でも1週間でも1日でも商標権侵害になることに変わりはないのだから」と杓子定規にリスク回避策(端的に言えば全部差し替え)を指示するのか、「とりあえず商標権者に連絡しよう!」と寝た子を起こすリスクを冒すのか、それとも、第三者商標の識別力の強弱や、現実的な誤認混同の可能性、さらには万が一訴えられた場合のダメージの大小*2を見定めて「スルー」するか・・・。

どれが正解、というものでもないだけに、ここは対応する法務・知財担当者それぞれの腕が試されるところで、そういう意味でもこの大分市の一件は、素材として使えるところが多いな*3、と思った次第である。

*1:この大分市の「広場」自体、予算や安全性の関係で構想が若干迷走しているところもあるようだし(祝祭広場の目玉混乱 「検証甘い」大分市に批判 - 大分のニュースなら 大分合同新聞プレミアムオンライン Gate)、それだけにちょっとしたことで地元のメディアが過剰反応してしまっているところがあるのかもしれないが(そもそも、Googleで検索すると「祝祭広場」という名称を公共の広場の名称として使っているところは他にも出てきて、阪急阪神百貨店が全ての広場管理者に使用中止申し入れをしているのか、それともなぜか大分市にだけ申し入れを行ったのか、判然としないところはある。)、いずれにせよ担当者を責めるのは酷な事案だと思っている。

*2:特にイベントの規模や想定される売上・利益等の数字がカギ。

*3:逆に、この種の“微妙”な商標を持っている権利者の立場で「どこまで権利を主張するか」を考える素材としても使えるかもしれない。今回の「祝祭広場」自体は、梅田のランドマークの一つのような存在で、季節ごとにこんな素敵なプロモ(“祝祭広場のクリスマスマーケット” performed by H ZETTRIO 【Official MV】 - YouTube)も作ってしまうようなスポットの名称だから、権利者としても自信を持って申し入れをしたのかもしれないが、そこまでメジャーな名称でなかった場合にどうするか、というのも常に考えないといけない話である。

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