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望まぬ妊娠防ぐ緊急避妊薬 安全で迅速な入手環境を(宮本有紀)


 緊急避妊薬(アフターピル)は、妊娠のリスクを抱える女性が性交後72時間以内に服用すれば、高い確率で妊娠を防ぐことができる薬だが、日本で入手するには処方箋が必要だ。病院が近くにないとか、休日・深夜であるなどの理由で受診できない場合は入手できないため、オンライン診療や薬局での販売が求められてきた。

現在、厚生労働省で緊急避妊薬のオンライン診療による処方が検討されている。だが性犯罪被害者に限るとか、妊娠が防げたか3週間後の受診を求めるなどの条件付きでの検討のようだ。また、薬は6000円から2万円と高額で手が出ない人もいる。必要とする人にとってハードルが高いのが現状だ。そのため緊急避妊薬の安全で迅速なアクセス確保を考える勉強会が5月16日、衆議院第1議員会館で行なわれ、国会議員らも含め約130人が参加した。

「#なんでないのプロジェクト」代表の福田和子氏は、同団体が5月4日~15日に実施した実態調査のウェブアンケート結果を発表した。10代~60代以上の男女その他1566人が回答。緊急避妊薬を必要としながら実際に服用した女性は約3割で、その6割以上が使用回数は1回のみ。必要とした理由の4割強がコンドームによる避妊の失敗で、服用断念の理由は高額、産婦人科に抵抗、情報不足など。福田氏は、コンドームという男性主体の避妊でリスクを負う女性の「私たちはあまりにも守られていない」という声を紹介した。

産婦人科医の遠見才希子氏も「避妊はコンドームが主流という日本は世界から40年遅れている。女性主体の効果の高い避妊法の選択肢が少ない」と指摘。「濫用のおそれがある」「解禁で性が乱れる」などの意見があることについては「医療には人を罰したり律したりする役割はあるのか。健康を守るため安全に平等に提供されるものではないか」と反論し、条件をつけないオンライン診療や薬局での販売など「薬が早急に手に入るシステムを考えたい」と話した。

(宮本有紀・編集部。2019年5月24日号)

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