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安全と利便 すべては予想できるという幻想 責任はどちらに

薬品のネット販売が認められる高裁判決がでました。どちらかというと政府の制限をはずす事ができたという好意的解釈が一般には多い模様です。薬ネット販売認める 東京高裁逆転判決

 一般にドラッグストアで売られている薬は、かなり安全な薬が多い事は間違いなんですが、それでも副作用のない薬はないという変えようのない事実から、皮疹などのアレルギー反応は必ず誰かに出ます。そして時には重篤な症状を呈する事もまれではありませんし、ひどい時には生命に危険が及びます。

 そのため現在少し危険な薬は薬剤師の対面販売が義務づけられています。(現実には病院院外処方の対応を含めて問題だらけなんですがね)それをネット通販で買う事が可能になるわけです。

 健康食品もそうなんですが、ついこの間もある漢方薬を通販で買った人が、重篤なⅢ型アレルギーを呈しました。お薬の副作用かを確認するために調べたところ、その漢方薬が原因であろうという症例を報告した論文もありました。

 この薬の副作用ではと考えその会社のHPをみたところ、副作用発生時の様々な対処法が書かれていました。しかし70歳を超えた素人が見てもとてもわからないだろうと思い、患者さんに代わり会社に連絡してみました。

 するとその会社は本当に患者さんに寄り添った対応をしてくれました。おかげで書類を書くという私の仕事は増えましたが、ちゃんとした会社だなと感心しました。

 こんな風にしっかりした対応をしてくれるネット通販薬品会社ばかりであればいいですが、どうもそうとは思えません。ましてや健康食品と同じようにそれが原因で体調を壊したとわかるのはかなりまれな事象になります。そうなった時にネット会社はちゃんと対応してもらえるんでしょうか。

 そして悠香の石けんの時と同じように予想外の事態がネット販売の薬で起きたとき、また訴訟がおきる可能性があるわけです。それに対処するのならどのような副作用を保証し、どのような副作用を保証しないかということをしっかりと消費者に明示すべきと考えます。

 でもそんな事は医療においてむずかしく、ある人に副作用が出たら全て賠償するという内容になるのなら、患者さんに薬を出す事は不可能となり医療は成立しません。その保証をまかなおうと保険を設定すれば薬品代はべらぼうなものになるでしょう。実際米国の医師達は、医療訴訟対策に給料の半分以上をつぎ込んでいます。

 ある意味誰かのミスがなければ有害事象は全て予想でき、永遠に健康で快適な生活が送る事が可能という幻想からこういう医療訴訟は生じていると感じています。

 と医療の立場から書かせていただいたところ、ある方から以前のブログに

「故意過失の有無については立証責任が製造者に転換されています。(3条)。この点が民法の特則出ありであり。PL法の存在理由です。したがって、原告が発見できたことを主張立証する必要はなく、製造者が立証できなければ勝てます(4条)。(中略)また、当該アレルギー物質の存在を認識していなかったことは免責の要件とならず、何らかのアレルギー物質が含まれているかもしれないという認識すらなかったことが免責の要件です。従って、医学的に発見の難しかったとしても、法律上は責任が認められることはあり得るのです。」

とコメントをいただきました。

 次回法律との関連について勉強して書きたいと思います。

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