- 2019年05月24日 07:30
「有名人の薬物事案は吊るし上げ」田口容疑者逮捕を受け高樹沙耶氏がマスコミ報道に問題提起
2/2発売・上映禁止の対応は「行きすぎ」
—少し前の話ですが、ピエール瀧被告の件についてはどう思いましたか。
大麻以外の薬物について私は興味がないし、ニュースで見るなどの一般的な知識以上は持っていないけど、大麻草はこれまでこの国に自生していた植物の一つで、神道やこの国の精神性に関わるほどの重要な農業資源でした。世界中で医療利用され数多くの病気に対して効果があるという研究もあり、決して麻薬として他の物質とひと括りにしてはいけないと思います。
その上で、コカイン使用の逮捕で何億円もの賠償額というニュースを見た時に「こんなことをして、誰が得をするのだろう?」「メディアを含めた、映像の制作者や作品に関わる人たちはこのやり方(制裁)が正しくて、これからもこの方法で運営していくのが正しいと思っているのか?」と強く感じました。
—そこまでの対応は必要ない、と。
そこまでする必要はないというか、そうした対応には首を傾げたくなります。彼の関わる作品を上映禁止や販売差し止めにして、損害を一方的に個人に押し付けるやり方を、今後も続けていけばエンターテイメント業界も疲弊するだけで、決して多くの人の利益にはならないと思います。他の国のケースなども参考にしながら真剣に対応のあり方を考える時に来ていると思います。
金銭的にもすごく大きいですよね。麻薬を吸った本人を戒めるだけでなく、周りまで大きな損害を受けることになります。もっと自分たちが豊かになる、幸せになることを考えるべきなのではと思います。ひと昔前は芸能人が薬物で捕まっても「やんちゃな人物」として大目に見られる空気もありましたよね。「パンツの中に大麻が…」とかね。
—大麻をめぐる法律のあり方について、改めてお考えを教えてください。
何度も言っているように、医療大麻を病で必要とされる方に1日でも早く有効利用できるように法のあり方や対応を改めなければいけないと強く思っています。
大麻草だけでも2018年は3,000人以上が検挙され、厚生労働省は多くの予算を割いていると報じたニュースを目にしたことがあります。それぞれの逮捕者の勾留の経費、その後、彼らが同じように納税ができなくなる社会的な損失を考えるとそれ以上のお金が、ただ大麻草を手にした人間を罰して、社会から制裁されるためにだけ使われています。果たしてそれが本当に必要なのか、費用対効果で真剣に考えなければいけない時に来ていると思います。そのやり方を続けて誰が得をして、どんな社会に国になってきたか。
それを止めた国や地域がどうなっているかも今では多くのサンプルや科学、学術的な証拠も沢山あるので、『ダメ、ゼッタイ‼』と思考停止せず、科学的な視点で検討してほしいと思います。また、こうした報道を見て、何か変だなと思った人は、気になった情報を自分で翻訳ツールとかを使って調べてみてもいいのかもしれません。表立って大麻のことを発言しにくい人もいると思いますので、そういう時は私に便乗してでも。
—高樹さん自身が今でも大麻に関することで、疑いの目を向けられることについてはどう思いますか。
私は法的には順を追って正しい措置を経ています。執行猶予中には法律を守っていて、もちろん大麻に触れることなく生きています。それでも、大麻で逮捕されたことがあるだけで人をリンチのような形で攻撃するのが正当化されるように思っている人がいて、日本社会が歪んでいるなとは思っています。



