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「有名人の薬物事案は吊るし上げ」田口容疑者逮捕を受け高樹沙耶氏がマスコミ報道に問題提起

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「KAT-TUN」の元メンバー田口淳之介容疑者と女優の小嶺麗奈容疑者が22日、厚労省麻薬取締部に大麻取締法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕された。報道を受け同日、大麻合法化を訴えて続けている元女優の高樹沙耶さんがTwitterに「日本では大麻取締法とメディアの報道が人権を侵害している」などと投稿。波紋を呼んでいる。

高樹さんは2016年、医療大麻の国内解禁を訴え、参院選に出馬するも落選。翌17年4月には沖縄・石垣島の自宅に大麻を隠し持っていたとして、大麻取締法違反(所持)で懲役1年、執行猶予3年の判決を受けた。

BLOGOS編集部は高樹さんにインタビューを敢行。「大麻をめぐる日本の報道や法律」について話を聞いた。

マスコミ報道が「日本を悪くしている」

—KAT-TUNの元メンバー、田口容疑者が逮捕されたという一報を受けて、感じたことを教えてください。

率直に「またか。この国はいつまでこんなことを続ける気だろう…」「いつまで、大麻草で罪人を作り続ける気だろう」とうんざりした感情を抱きました。

私はずっと世界の大麻の状況などを調べ続けています。昨年はカナダも娯楽用大麻を合法化しましたが、日本には正しい情報が伝わってない。それが問題だと思います。そうした海外の情報を知らない人が、ルールを守らないという一点でバッシングする流れがあって、特に大麻とか薬物はひと際、厳しい吊るし上げが起きるように思います。

世界では「使わせない」ではなく、ダメージを減らす「ハームリダクション」という考え方も広がりつつあり、犯罪化するよりも薬物に対する正しい情報を与えるのがスタンダードになっています。こんなことを思わずツイートしたら、当事者でも関係者でもない人からのリプライでちょっとした炎上になって、ビックリしているところです。

一番多かったのは「ルールを犯した人間には説得力がない」「そんなに吸いたいなら海外へ行け」という声ですね。今回もツイートがスポーツ紙で記事になって、コメントが多く寄せられたようですが、裏を返せばそれだけ多くの人が興味を持つトピックなのかなと思います。

—メディアの報道が人権を侵害している、というのはどういうことでしょうか。

テレビ、特にワイドショーが世の中のムードを作り、多くの人がそれを中心に語ります。建設的な議論をリードしないといけないマスメディアが今回のような報道をしていることに驚いたし、そういう報道こそが日本を悪くしているのではと。

有名人が大麻を使用した、ということでこれほど吊るし上げられるなら、大麻について今は言うべきじゃない、言っても何の得にもならないと萎縮してしまいますよね。

入手経路は厳しく取り調べを受ける

—伝えられている報道内容からわかる範囲のことがあれば教えてください。

産経新聞のネットニュースに田口さんは自身の芸能事務所の代表を務めながら、熊本地震の支援活動もしていて、毎日、早朝からハードスケジュールの仕事をこなしていたと書かれていました。ジャニーズ事務所のような大きな後ろ盾を捨てて、個人でやって行くというとても大きな重圧の中、これまで頑張って来たんだと思います。

記事では「自宅に無造作に数グラムが置かれていた」と報じられていました。詳しい事情は本人でも捜査担当者でもないのでわかりませんが、忙しい仕事の中、自宅でリラックスしたり、気分転換のために嗜んだりする程度の量だったんだと思います。

—大麻取締法違反の疑いで逮捕された際は、どのような取り調べを受けるのでしょうか。

その時の係官や個人個人の案件でも違うので詳しくはお答えしかねます。特に私の場合は選挙にまで出て「医療大麻解禁‼」なんて訴えていたので、今回のケースとは事情は違うと思います。

それを踏まえて、私が取り調べを受けていた時に関して言えるなら、捜査員、係官、どの方にも共通して感じたのは丁寧過ぎるほど丁寧だったということです。マニュアル通りに捜査を進めていく感じです。何を言っても結局は「法律は法律ですから」という対応を皆がしていたように感じました。

—「法律は法律」という対応ですか。

それぞれの仕事の立場もあるのでしょう。世界の大麻草の事情や医療大麻のことを薄々は知りつつも「法律は法律ですから」と個人の考えを見せずに役に徹しているように感じたこともあります。

—報じられているように、入手経路や使用の実態については詳しく質問を受けましたか。

「どこ(誰から)で入手した」「いつから使っている(吸ってる)」「どんな風に使っている(使い方や使用頻度)」といったことなどを何度も聞かれている感じですね。一度、捕まってしまえば何もできませんし、取り調べの時間はいくらでもありますから。

—今回のケースでは同棲していた相手も同じ容疑で逮捕されています。一般的には、パートナー同士でどちらかが吸っていて、後に両者ともに使うようになるケースもあるのでしょうか。

これはケースバイケースで男性側だけが使っている場合もあるでしょうし、2人で使う場合もあると思います。使用する量も頻度も男性の方が多いというケースはよく聞きます。これはお酒のケースにもよく似ているような感じがしていて、毎晩、競うように量を飲むのも男性の方が多いようなイメージでしょうか。

ただ今回の件はニュースを見る限り、女性のものだったという供述も見られます。解禁された国のニュースや記事を見ていると、大麻草の効能に気がついた女性からの情報発信も多いですよね。ハリウッド女優のウーピー・ゴールドバーグさんがマリファナ製品の販売会社を設立したり、歌手のレディー・ガガさんが「大麻が人生を一変させた」と語ったりしていたこともありました。

推測になりますが、今回のケースも大麻草の良さを世界のニュースや自身の体験から知った女性が先に利用していたのかもしれませんね。

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